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健康相談 with J-Health 保健同人社

[出産後のうつ病](04/05/11)

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 35歳女性。29歳でうつ病を発症し、子どもが小さいころは全く世話ができないほどでした。今は仕事に行けるほど回復しましたが、抗うつ薬と抗不安薬の内服を続けています。もう1人子どもがほしいのですが、あんな思いはしたくありません。(三重・S)


大野裕さん
 
原因と対策
再発予防に早めの薬も
 
大野 裕(おおの・ゆたか)さん
慶応大学保健管理センター教授(精神医学)=横浜市


  出産後にうつ病になることは多いのですか。

  産後うつ病と呼ばれ、出産した人の10〜15%くらいに起こります。出産後数日から1カ月以内に元気がなくなり、憂うつな状態が続くなどの症状が現れます。

  なぜ起こるのですか

  うつ病の原因自体がはっきり分かっていません。ただ、妊娠中に増えていた女性ホルモンは出産で急に減り、脳内の神経伝達物質に影響すると考えられています。母親になる責任感や不安、夫婦のコミュニケーション不足など様々なストレスもきっかけになるようです。

  マタニティーブルーとは違うのでしょうか。

  基本は同じですが、数日で元に戻るため通常は治療の対象になりません。2週間以上続くようだと治療が必要なうつ病として扱われます。

  相談の方は長引いているようですが。

  1カ月程度で治る人もいれば長引く人もいます。治療は通常のうつ病と同様で、抗うつ薬、カウンセリングや認知療法などを続ければ改善が期待できます。

  治っても、次の妊娠での再発が気になるようです。

  残念ながら産後うつ病になった人は再度の妊娠で再発する率も高く、欧米のデータでは5割以上です。妊娠前にうつ病にかかったことがある人も、出産で発症する率は普通の人より高くなります。

  予防できませんか。

  最初の妊娠と違うのは準備できる点です。症状が軽くなっていて周りの支援が十分受けられる時期を選ぶといいでしょう。出産直後、場合によっては妊娠中から抗うつ薬などで発症を防ぎます。

  赤ちゃんへの影響は。

  薬について、現時点で体の形成や生後の発達への影響を示す明確なデータはありません。一方、うつ病は胎児の低体重や早産の危険因子で、育児にも影響します。バランスをどう考えるか、主治医とよく相談してください。

  ほかにできることは。

  無理せず周囲とよく相談する機会を持つことです。認知療法は、自分が持つ否定的な考えを書き出し一つの考えに縛られずに問題を解決していく手法で、自分でもできます。治療の不安を軽くし再発防止にもつながります。

 (朝日新聞社)





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