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目やには、まぶたの裏にある結膜や、その周りの組織からでる脂肪や粘液、細胞、涙液などの老廃物で、正常な人にもでるのですが、ふつうは気になりません。
しかし、結膜が、細菌やウイルス、あるいはアレルギー反応、化学物質、物理的な刺激などで炎症をおこすと分泌が多くなって、目やにが目立つようになります。原因によって、目やにの性質は異なります。
慢性結膜炎は、目やにの分泌が多くなるのと同じ原因でおこりますが、目やにのほかに、充血、かゆみ、ゴロゴロした異物感、涙がでやすい、などの症状があります。しかし、相談者の場合は、目やに以外の症状はほとんどないので、これらの慢性結膜炎とは異なります。
特殊な慢性結膜炎の一種に「マイボーム腺性結膜炎」というものがあります。マイボーム腺は、瞼板腺ともいいます。結膜の内側にある硬い組織の瞼板の中にあり、脂肪を分泌する口が、まつ毛の根もとの近くに開いています。
マイボーム腺の主な機能は、涙の中に油分を供給することです。この油は、涙の過剰な蒸発を抑制して、涙の量を安定させるとともに、涙液の表面が平滑な面を形成するのに役立っています。したがって、マイボーム腺のはたらきが落ちると、角膜の表面が乾燥して、障害を受けてしまいます。
マイボーム腺性結膜炎は、この腺の分泌が異常に高まるのが原因で、白くてせっけん状の、またはアワ状の目やにが、まぶたの縁や目じりに多くたまるのが特徴です。
この目やには、多量ではないですが、始終分泌され、相談者の場合のように、ふいてもふいてもでてきます。また、まぶたを圧迫すると、油性の分泌物が押しだされることがあります。
なぜ異常分泌がおこるのかについては、よくわかっていませんが、この分泌過剰は、通常、思春期または更年期に著明に見られるようで、体質に関係があるといわれています。
軽度なものは、ときどきまぶたを圧迫して、マイボーム腺の分泌物を押しだすことで軽快します。また脂肪の分泌を抑えるため、食事を淡白なものにし、便通をよくすると治る場合があるといわれています。ただ、残念ながら、確実な治療法はありません。手術による治療法も報告されていますが、一般的ではありません。
治療としては、まぶたをよく押さえ、分泌物をていねいにふきとる手当てを、根気よく続けることです。目薬には、マイボーム腺からの分泌を抑えるはたらきがないので、どんな目薬をつけても目やにを減らすことはできず、白いアワ状の目やには変わらずにでます。
ただ、目の表面を清潔に保つために、適当な目薬をさしてみるのもよいでしょう。
マイボーム腺性結膜炎であれば、病気の性質をよく理解することです。進行して視力が落ちることもありませんし、他人に伝染することでもないので、あまり目やにのことを気にしないことが大切です。
(保健同人社)
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