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健康相談 with J-Health 保健同人社

[大人の夜尿症](08/20)

問い

20歳以来毎晩おねしょが続いている

 38歳、女性。飲酒・喫煙なし。服用しているくすりなし。夜尿症のことでご相談します。子どもの頃にはしたことのなかったおねしょを20歳なってからしました。それ以来、ほぼ毎晩、おねしょを続けています。夜中に一度起きて、トイレに行こうと試みるのですが、いつも熟睡してしまうためトイレに行くことができません。今度、友人のお祝いごとで外泊しなければならないのですが、おねしょをしてしまうのではないかと今から心配しています。夜尿症の治療法と、宿泊時に注意することを教えてください。


答え

夜間の尿量が多ければ夕方以降の水分量を減らす (回答者:名古屋大学医学部泌尿器科講師・後藤百万)


 夜尿症は通常小児に見られる病気ですが、大多数は自然に消失します。成人における夜尿症はまれではありますが、日常生活に種々の支障をきたし、精神的にも大きな打撃となり、患者さんにとってたいへんな問題となります。

 この病気は一次性と二次性に分けられ、一次性夜尿症とは幼児期から引き続いて症状が見られるもので、二次性とはいったん症状が消失したにもかかわらず、成長してから再び出現するものをいいます。

 一次性のものは、排尿のはたらきをコントロールする中枢神経や膀胱機能の成熟の遅れによるものや、膀胱・尿道の先天奇形、あるいは膀胱のはたらきを障害するような神経疾患などが原因となります。

 排尿コントロールの成熟の遅れによる場合は、遅くとも15歳くらいまでには自然に消失しますが、先天的異常が関与する場合には、専門医による適切な評価を受けて、治療を行う必要があります。

 二次性のものは、学童期の小児などにおいては精神的原因によっておこることが少なくありませんが、最近、成人においても、仕事や対人関係などの精神的ストレスによる夜尿症が見られるとの報告もあります。

 しかし、一般的には思春期以降の小児や成人において二次性の夜尿症が出現する場合には、なんらかの基礎疾患を疑う必要があります。脳や脊髄などの中枢神経の病気、糖尿病や椎間板ヘルニアなどによる末梢神経障害、あるいは膀胱周囲の骨盤内臓器の病気など、種々のものが原因となります。

 また、こういう基礎疾患がある場合には、夜尿症のみならず、昼間の尿もれや、尿が近い、尿の勢いが悪いなど種々の排尿の異常がおこることが多く、また排便障害や、下肢のしびれ、運動障害などの神経症状をともなうことも少なくありません。

 高学年の小児や成人における二次性夜尿症においては、こういう基礎疾患について検査をする必要があります。

 検査としては、尿検査、腎臓や膀胱の超音波検査、膀胱機能検査、脳や脊髄のMRI(磁気による断層撮影)などが含まれます。

 治療は、原因によりまったく異なってきますので、まず夜尿症を引きおこしている原因を明らかにすることが先決です。

 相談者は、20歳から18年間、ほとんど毎日、夜尿症があるとのことです。相談内容からはほかの症状はないように見受けられ、重篤な病気は考えにくいのですが、やはり専門医を受診して必要な評価を受けられるべきだと思います。なんらかの異常が見つかれば、適切な治療法が行われるでしょう。

 一般的な対処法のアドバイスとしては、夜間を含めて1日の尿量と水分摂取量を測ってみて、もし尿量、とくに夜間の尿量が多いようでしたら、水分摂取量、とくに夕方以降の水分摂取量を減らしてください。

 また、夜間に目覚まし時計をセットしておき、覚醒して排尿に行くように心がけてはどうでしょうか。一般的にはおすすめしない方法ですが、相談者の場合には有効と思われ、それを続けることにより自分で夜中に覚醒することができるようになるかもしれません。

 (保健同人社)

保健同人社では、皆さまからのご相談を募集しています。からだや病気の相談に加え、こころの悩みや暮らしの中の素朴な疑問まで、ますます充実した当相談室が最前線で活躍する専門家とともに、解決のお手伝いをいたします。個人のお名前は一切だしませんので安心してご相談ください。

お寄せいただいた相談は、月刊『暮しと健康』誌面上で回答させていただきます。できるかぎりとりあげさせていただきますが、回答いたしかねる場合もございます。また、回答まで数週間から数か月かかるものもありますので、あしからずご了承ください(回答は診断ではありません。健康についてのアドバイスとしてご活用ください)。

質問要領・ご注意:年齢、性別、身長、体重、症状、経過、既往歴、服用中のくすり、飲酒や喫煙の有無など、必要と思われることは詳しくお書きください。個人への直接回答はいたしません。

宛先:asahi@hokendohjin.co.jp




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