(回答者:湘南鎌倉総合病院産婦人科部長 井上裕美)
生理不順の原因はさまざまです。環境の変化、情動刺激、脳の視床下部の疾患や下垂体の異常、卵巣の疾患、多様な全身的疾患などが関係します。環境の変化や情動刺激は視床下部に影響し、下垂体そして卵巣へと影響します。その結果、排卵が規則的におこらず、不規則となります。
また体重の変化も影響します。太りすぎもやせすぎも視床下部に影響し、生理不順をおこすと考えられています。一般には体重を身長(m)の2乗で割った値、BMI(bodymassindex)の指数が18.5〜24.9(kg/m2)であれば標準とされます。あなたの場合はBMIが23.5ですので、正常の体重だと思います。
【上司から受けるストレスが原因である可能性は大】
ストレス、激しい運動や過労も視床下部に影響し、生理を不順にします。お話から上司の交代後、嫌みによる精神的な落ち込みがあるとのことですので、ストレスによる生理不順の可能性は十分あります。
また仕事が身体的にきつく感じるときも影響を受ける可能性があります。高校や大学でのスポーツクラブでの激しい練習による生理不順をときどき見かけますが、これも同様です。
うつ状態になることもあるとのことですが、うつ病のくすりのなかにはプロラクチンという乳汁分泌ホルモンを上昇させる作用(高プロラクチン血症)があるものがあります。もしうつのくすりを服用しているのであれば、主治医に生理不順のことを伝えくすりを替えてもらうことです。
そのほか、腎臓のすぐそばにある副腎や卵巣から男性ホルモンが産生され、生理不順または無月経になることがあります。平均閉経年齢よりもかなり若い年齢で、更年期のような卵巣機能不全や早発閉経などがおこることもないわけではありませんが、よくある疾患ではありません。甲状腺機能低下症などの多様な全身的疾患でもプロラクチンを上昇させたりして生理不順になることがあります。
【内診に恐怖感があるなら医師に正直に伝えてみては】
診断は一般に産婦人科で行われます。「内診は、痛い、怖いといったイメージがある」といわれますが、決してそのようなことはありませんのでご安心ください。それでも怖いようでしたら、はっきり看護師か医師にそのことを伝えましょう。できるかぎり痛くないように内診をしてもらえるはずです。それでもだめでしたら、まず内診以外の採血や超音波検査を受けてみたらよいでしょう。今はMRI(磁気共鳴画像)などの、以前より診断率の高い画像診断も可能です。
原因についてなんらかの情報が得られれば、それを治すかとり除く方法をとらなくてはなりません。もしそれがストレスからくるものであれば、まず十分な有酸素運動(エアロビクス)などと十分な睡眠が大事です。それでも生理不順が改善しないようであれば、主治医とよく相談して検査をすすめ、治療されたらいかがでしょう。
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