[口内炎](07/02/20)10年前から生理前や疲労時に口内炎ができるようになりました。 口内炎か歯周病の可能性。受診はお近くの歯科医院で (日本大学医学部歯科口腔外科助教授 植木輝一) 相談者の症状からは、口内炎と歯周病の2つの疾患が考えられます。 口内炎は医学的には再発性アフタといいます。原因は自己抗原(自分の細胞)による免疫反応といわれています。ビタミンの欠乏、ホルモンの変調、胃腸障害、自律神経失調などの説もありますが、明確な原因は不明です。口腔粘膜疾患でもっとも発症の頻度が高い症状です。 アフタは1つの症状であり、疾患名ではありません。通常のアフタは7〜10日で自然に治癒します。 アフタは円形ないし楕円形で、大きさは数ミリです。表面は黄白色で、周囲に赤い輪をともなった境界が明瞭な小潰瘍です。 診断は特徴的なアフタの存在で容易です。しかし、アフタを生じる種々の疾患があるので、よく診てもらうことが重要です。 【口内炎ができる病気と診断基準】 診断方法と基準は以下になります。 刺激が原因のアフタ ベドナーアフタ…異物など機械的な刺激により生じ、小児に多い。 胃酸過多によるアフタ…胃酸の逆流で生じる。 ほかの病巣が原因のアフタ 孤立(転移性)アフタ…ほかの病巣の細菌が血液中に流れだし発症する。 アレルギー性疾患をともなうアフタ 多形滲出性紅斑…単純ヘルペスなどの病原性微生物や食物などへのアレルギー反応が原因。 結節性紅斑…種々の感染症(しょう紅熱、ウイルス性疾患、結核症、真菌症など)やリウマチ性疾患、薬剤などが原因。 血管炎とその類症。(1)結節性多発動脈炎…小動脈の壊死性血管炎。(2)皮膚アレルギー性血管炎…丘疹壊死性ではアフタを生じる。(3)ベーチェット病…再発性アフタ、結節性紅斑、前房蓄膿性ブドウ膜炎、外陰部の潰瘍を主症状とする全身疾患で、再発性アフタが必ずできる。 白血球減少症が原因のアフタ 周期性好中球減少症…末梢血の好中球が急激に減少し、粘膜、舌、歯肉、頬粘膜に痛みをともなうアフタが生じる。 フェルティ症候群…アフタは舌、硬口蓋に好発し、不規則な形。 ウイルス性のアフタ単純疱疹ウイルスによる疱疹性歯肉口内炎、単純疱疹など。水痘帯状疱疹ウイルスによる水痘、帯状疱疹。コクサッキーウイルスによるヘルパンギーナ、手足口病。 アフタの治療は、口腔粘膜用ステロイド薬(ケナログ 、デキサルチン軟膏 、アフタッチ 、サルコート )の貼付、イソジン液 やクロルヘキシジン液によるうがい、ビタミンB群、ビタミンC、パントテン酸、抗ヒスタミン薬、肝庇護剤(グリチロン、タチオン)、セファランチンなどの内服などです。ステロイド薬の内服は重症の場合以外ほとんどしません。 【歯に合っていない金冠は歯周病の原因に】 歯周病の原因は種々ありますが、1つの原因として、合っていない金冠により歯周炎が生じ、歯周病に進展します。金冠を除去して、歯石や歯垢がたまらないようにすると、治癒するでしょう。 口内炎や歯周病は疲労、病気などにより体力や免疫力が減退すると、悪化します。まずはお近くの歯科医院を受診し、治療することをおすすめします。 ご感想・ご質問
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