[メニエール病](07/05/30)半年前にメニエール病と診断されました。 響きの感覚は次第に改善されるが気になるようなら主治医に相談を (富山大学大学院耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座教授 渡辺行雄) 【聞こえる音が大きく響いて苦痛。緩和法はあるのか】 メニエール病は内リンパ水腫といって、音や頭の動きを感じる器官がある内耳のリンパ腔という管内の水圧が高まることが原因で起こる病気です。車のタイヤ圧(内耳の場合は水ですが)が高くなり、パンク寸前になっている状態と考えると分かりやすいと思います。 難聴(聞こえの悪さ)、耳鳴り、耳の閉塞感などの症状を伴い激しいめまいがある発作を繰り返します。症状はめまい発作時に増悪し、めまいがなくなると軽快します。めまい発作の起きている時期を発作時、めまいの治まっている時期を間歇期といいます。 発作は、1週間に1回程度から、数カ月に1回程度まで多様です。発作期の治療はめまいの軽減と、急性難聴への対策です。間歇期では、めまい発作の予防が治療の主体となります。発作の予防が不十分で発作を繰り返すうちに、聴力が次第に悪化していくことが多いようです。 【発作時の難聴が残っていると音が響いて聞こえる】 ご質問の「音が大きく響く」症状ですが、発作時に生じた聴覚機能障害(難聴)が、間歇期に完全に回復せず継続する場合に、「小さい音は聞こえにくく、大きい音は響いて聞こえる」という現象(補充現象)が起きることがあり、これによるものと思われます。 これはメニエール病に限らず、突発性難聴など内耳の病気による難聴に付随した症状です。治療法は難聴の治療と同様となります。 メニエール病は発症後半年程度では、耳の障害が固定せずに変動していることが多いようです。前述のようにめまい発作を繰り返すと難聴が増悪し、「音が響く」症状が続く可能性が高いので、発作の予防が第一の対策です。 めまい発作はストレス、過労、睡眠不足などが誘因で発症することが多いので、規則正しい生活と、これら誘因を回避することが必要です。 発作の予防には、薬物治療を中心とした種々の保存的(手術ではない)治療があり、症例によっては、漢方治療が有効な場合もあります。 経過中に難聴が悪化した場合には、ステロイド(副腎皮質ホルモン)治療を行います。これにより聴力が改善すると、響きの感覚も改善することが多いようです。悪化した場合はできるだけ早期の治療が必要です。 以上は、内耳が変動状態にある場合の治療法です。 【抗不安薬の使用も症状緩和のための1つの方法】 難聴が固定すると、響きの感覚が持続する症例もあります。この場合、残念ながら根本的な治療法は現在、確立していません。ただ、この症状は経過とともに次第に改善し、気になる度合いが少なくなるように思います。 症状が気にならなくなるように抗不安薬を使用するのも1つの方法ですので、主治医に相談してみてはいかがでしょう。また、大きな音が耳に入らないように、耳栓を使用するのもよいでしょう。 ご感想・ご質問
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