[眼瞼下垂](07/06/10)主治医から眼瞼下垂の手術を勧められています。 加齢が原因の下垂であれば局所麻酔で時間も30分前後の日帰り手術 (帝京大学医療技術学部視能矯正学科教授 久保田伸枝) 【手術法や術後のケアについて知りたい】 眼瞼下垂は、上眼瞼(上まぶた)が下がって、目を開けようとしても、まぶたを上げられない病気です。 先天性や後天性など、種々の原因で起こります。後天性の原因には、動眼神経麻痺、重症筋無力症、外眼筋ミオパチーといった神経や筋肉の病気、外傷などもあります。最近は、コンタクトレンズの長期装用や、加齢が原因の眼瞼下垂が多く見られます。 原因によって手術方法や術後のケアなどが異なってきます。質問の内容から、加齢による眼瞼下垂と考えてお答えします。 加齢による眼瞼下垂はおおむね60歳以上の方に見られ、両目がだんだんと下がってきて、顎を上げたり、額にしわを寄せたりしないと目を開けにくくなってきます。 眼瞼下垂の原因となるものがほかにない場合、「加齢眼瞼下垂」と診断します。 【筋肉を切るのではなく縫い縮める手術】 加齢眼瞼下垂の手術では、眼瞼挙筋という上眼瞼を上げる筋肉を縫い縮めます。加齢によって眼瞼挙筋と瞼板という組織との連絡が緩んでいるので、眼瞼挙筋と眼瞼挙筋の筋膜をしっかり元の位置に修復するのです。 具体的には、上眼瞼の二重の位置にある皮膚を切開して、眼瞼挙筋を出し、瞼板に縫合します。局所麻酔の注射を眼瞼に行うので、手術中の痛みはありません。手術時間も30分前後で、日帰りでできます。 手術後は眼瞼が腫れることもありますが、1週間前後で皮膚を縫った糸を抜くと、腫れも次第に引き、1カ月もすればほとんど目立たなくなります。完全に自然な状態に戻るには、半年前後を要します。 加齢眼瞼下垂の手術では、眼瞼挙筋を切除したりしないので、術後にまぶたをよく閉じることができなかったり、眠っているときに目が少し開いてしまうといった、先天眼瞼下垂の術後にときどき見られるような、合併症は起こりません。 【適切な方法で行えば手術も術後も心配ない】 まぶたが下がっている場合、眼瞼挙筋の問題ばかりでなく、加齢によってまぶたの皮膚がたるんでいることもあります。この場合は皮膚を切除する手術だけでよく、筋肉は縫い縮めないので、加齢眼瞼下垂の手術とは異なります。したがって、まず、眼科での正しい診断が必要です。 加齢により、多かれ少なかれまぶたは下がってきます。ですから、日常生活上、不自由であるかを判断した上で、決心をなさるとよいと思います。 加齢眼瞼下垂の手術は、正しい診断のもとに適切な方法で行えば、手術も手術後も心配がありません。日常生活も楽になりますので、安心して手術を受けてください。 ご感想・ご質問
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