[中耳炎](07/06/20)中耳炎になった後、耳に閉塞感(難聴)があるため、ステロイド(副腎皮質ホルモン)薬の点滴で治療をしています。 内耳に炎症が及んでいる場合、よく行われる治療法。期間は大体1〜2週間 (神尾記念病院耳鼻咽喉科 大山義雄) 【ステロイド薬を用いるのは一般的な治療法か】 中耳炎とは耳の中にある中耳という部分に起こる炎症で、いくつかのタイプがあります。 のどや鼻の炎症が、耳と鼻とをつなぐ耳管という管を通して中耳に伝わり、痛みを感じたり発熱するのが、急性中耳炎です。炎症が強く中耳腔に膿がたくさんたまると、鼓膜が破れて耳垂れが出ることもあります。 このような急性炎症がきちんと治らず繰り返されると、中耳腔内に液体がたまったままになり、耳が詰まった感じや音が聞こえにくくなったりします。これが滲出性中耳炎です。このタイプは耳管の働きが悪い場合でも起こります。いずれも大人に比べて耳管の働きが悪い子どもに多い病気です。 炎症を繰り返し慢性化すると鼓膜に穴が開き、風邪をひくたびに耳垂れが出たり、ずっと聞こえが悪い状態が続きます。これが慢性中耳炎です。 中耳炎のタイプによって治療内容は異なりますが、急性や滲出性の中耳炎の中心的な治療は、抗生薬などによる治療です。一方、慢性中耳炎の場合、根本的な治療は手術になります。 【内耳が損傷を受けると神経性の難聴が起こる】 ステロイド薬を点滴しているということは、中耳の炎症がさらに奥の内耳に及んでいることが推測されます。通常の中耳炎では、炎症は中耳腔内のみで、内耳に及ぶことはあまりありません。しかし、炎症が強かったり長引いたりすると、内耳窓という場所を通して内耳に波及します。 内耳は耳の一番奥にある部分で、体のバランスをとる三半規管や前庭、音を感じる蝸牛があります。そこが炎症により損傷を受けると、めまいや耳鳴り、神経性の難聴が起こります。 内耳の働きを回復させる目的でステロイド薬が使われます。ステロイド薬には、強い抗炎症作用や内耳の血流改善作用があります。内耳に障害がある、または疑われる場合によく使われる薬です。 相談者は急性の炎症が内耳に及び、神経性の難聴を起こしている状態と考えられます。 【神経性の難聴は回復が難しい】 中耳炎自体が治ったかどうかは、鼓膜の状態を観察すれば、ほぼ分かります。鼓膜の状態が正常化し、すべての自覚症状がなくなっていれば完治したことになります。 しかし、神経性の難聴は一般的に治りにくいのですが、ステロイド薬に、循環改善薬やビタミン剤などを組み合わせて治療します。 難聴の程度や起きてからの時期などによってステロイド薬の量は変わりますが、大体、1〜2週間の内服か点滴で投与します。 聞こえが元に戻るかどうかは、難聴の状態によって異なりますが、難聴の程度が強かったり、起きてから時間がたっていると、回復は難しくなります。 ご感想・ご質問
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