[緑内障](07/07/10)緑内障の手術後、視野狭窄に。原因は何か 眼圧低下のために手術で作った排水トンネルが閉塞し、眼圧が再び上昇した (医療法人社団善春会若葉眼科病院院長 大平明彦) 緑内障とは、眼圧が相対的に高くなり、視神経が圧迫され、眼に障害が起きる病気です。緑内障には何種類かあり、その対応も種類により異なります。 相談者は開放隅角緑内障で、受けた手術はろ過手術だと思いますので、それとして回答させていただきます。 【手術をしても5人に1人は眼圧が元に戻ってしまう】 治療の最も重要な点は、眼圧を下げ、視神経障害の進行を停止させることです。 相談者は緑内障の手術を受けたが、眼圧の調整がうまくいかないとのことですが、ろ過手術を受けても1年ほどたつと、すでに5人に1人くらいの方が眼圧を低く維持することができなくなります。 眼圧とは、房水の水圧のことです。房水は、眼球内前部にあり、眼圧を一定に保ち、角膜や水晶体に栄養補給をしている液体のことです。 房水は眼球壁内面にある毛様体で作られ、眼内を栄養運搬のために循環したのち、角膜と強膜(白目の深層部分)の境目近くにある線維柱帯と呼ばれる「ふるい」のような組織を通り、その奥の隅角近くにあるシュレム管を通って静脈血と混じりながら眼外に排出されます。 房水の流出する量と産生される量の釣り合いで眼圧は決まります。産生される量が多かったり流出する量が少ないと、眼圧は上昇します。 開放隅角緑内障で房水がたまり眼圧が上がる理由として多いのは、上記の「ふるい」の部分の抵抗が大きくなるためだといわれています。 【再手術で眼圧調整がうまくいく場合もある】 房水は毎分、0.0025mlというごく微量が作られて眼外に排出されています。ろ過手術は、眼外に排出される房水の量を増やすために、人工的に眼内と眼外(あくまで眼表面下)を結ぶトンネルを作る手術です。 手術をした直後は流れがよく、むしろ眼圧が低めのことが多いのですが(低すぎる状態が続いても眼に障害を生じる)、しばらくすると眼圧が上がってくるのが通例です。 これは手術で作ったトンネルの出口付近やトンネル自体に瘢痕(傷)を生じて、流れが悪くなるためです。 体というものは、傷や穴ができるとそれをふさぐように反応するので、手術でせっかく眼に掘ったトンネルも当然、ふさごうとします。 これに対し、抗がん薬を使ったり、トンネルを縫っている糸を外したり、レーザー手術を追加したり、瘢痕組織を剥離したりと、いろいろと担当の医師も工夫されたと思います。 それでも眼圧を低く保てず、ある割合で再手術をせざるを得ない方が出てくるのは防止できません。 しかし、再手術により眼圧の調整がうまくいく方も結構いらっしゃるので、担当医とよく相談してみてください。 ご感想・ご質問
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