[アキレス腱断裂の術後](07/10/30)足の腫れがあるが治療や対処法を教えてほしい 肺血栓塞栓症の起こる頻度は極めて少ない。まずは血栓の有無を調べる (大阪市立大学医学部附属病院整形外科教授 高岡邦夫) 下肢の手術後に、手術を受けた側の足が腫れることはよくあることで、ギプスで固定すると腫れが起こりやすくなります。 手術後は、長い時間、筋肉の収縮運動をやめ、体重をかけない状態なので、静脈血の流れが停滞し、静脈血栓症、血栓性静脈炎など、血液が固まり血栓を生ずることもあります。その場合、静脈の流れがさらに悪くなり、足が赤みを帯びて腫れます。特に、長い時間起立していると腫れが強くなります。 ギプスを外した後は、足関節を動かす筋肉運動を行ってください。寝るときは下肢を高くすることを心掛けましょう。新しい静脈の回路が次第に形成され、静脈血の還流が回復すれば、徐々によくなります。 【超音波検査で血栓の有無と部位の特定を】 発生頻度は極めて低いのですが、ひざより上の太い静脈内に血栓ができることもあります。大きくなった血栓が、瞬間的に静脈内を伝って肺に移動した場合、肺動脈を詰まらせ重篤な呼吸障害となります。肺血栓塞栓症といわれ、最悪の場合は、死に至ることもあります。このような状態にならないように経過を監視し、予防、治療を行うのが重要な点です。 下肢静脈血栓症による足の腫れ、むくみの治療や、肺血栓塞栓症を予防するための治療方法がありますが、治療を受ける前に、太い静脈内の血栓の有無と、血栓が起こっている部分を超音波検査で特定してもらうのがよいでしょう。痛みを伴わない、安全な検査方法ですが、診断用の器械と、検査に精通した医師の診断が必要です。 【遠位型血栓の場合は運動によって改善できる】 そのほかには、静脈造影検査、造影高速CT検査、造影MRI検査などもあります。 明らかな血栓が認められない場合や遠位型血栓(血栓がひざより下の静脈にだけある)の場合は、肺血栓塞栓症に至ることはほとんどありません。 弾性ストッキングを着用し、足関節の運動を行ったり、入院中に器械を用いた間歇的空気圧迫法などを行えば次第によくなります。 ひざより上の太い静脈に血栓があるときは、血栓の増大を防止するために血液凝固を抑制する薬(抗凝固薬)を用います。肺血栓塞栓のリスクが高ければ、手術による血栓除去や、肺への移動を防止するフィルターを静脈内に設置することもあります。 一般的に、手術後の腫れは、自然に回復します。医師に相談するのも大切ですが、過度の心配は必要ありません。 ご感想・ご質問
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