[扁桃にできた膿栓](07/12/20)扁桃にできた白い粒状のものは何か知りたい 常在細菌と白血球の塊が出てきた膿栓。慢性扁桃炎の可能性も (国立病院機構九州医療センター耳鼻咽喉科・気管食道科医長 山本智矢) 扁桃腺は、正しくは口蓋扁桃と呼びます。扁桃には多くの腺窩と呼ばれるくぼみがあり、ここから膿栓と呼ばれる白い粒状のものが出てくることがあります。 扁桃はリンパ系の組織で、口や鼻、目から侵入した細菌やウイルスを見つけ、体中に感染を知らせて免疫防御を行う器官です。扁桃は物を飲み込むときに周りの筋肉から圧迫されますが、圧迫がなくなるときに、吸盤のように陰窩に唾液が吸い込まれます。 扁桃のリンパ組織は、細菌やウイルスを認識して、血液中にリンフォカインなどの免疫を活性化する物質を分泌します。これに反応して、白血球やリンパ球が活性化されるとともに体温が上昇し、細菌やウイルスと闘う準備ができます。体温が上昇すると細菌の増殖が遅くなります。 【十分な休息を取り、口腔を清潔に保つよう心掛ける】 膿栓がたまる理由を説明します。抵抗力が弱いと、陰窩に連鎖球菌などの細菌がすみ着くことがあります。慢性の炎症で扁桃が硬くなり、嚥下のたびに、自浄作用が低下するからです。常在細菌と白血球の死骸が塊として出てくるのが膿栓で、悪臭がします。膿栓がある場合は、慢性扁桃炎の可能性があります。 扁桃が腫れて高熱や痛みを伴う急性扁桃炎では、完全に治癒するまで十分な治療を行い、休息を取ることが重要です。普段から歯磨きなどで口腔を清潔に保つとともに、早寝早起きを心掛けるなど、生活リズムを保つことも重要です。専門医では、膿栓を吸引除去する局所治療も行っています。 【病巣感染の場合は手術を要することもある】 慢性扁桃炎になると、高熱や痛みのために学校を休みがちになる場合があります。また、扁桃から免疫を高める信号が出続けるために、全身にさまざまな免疫疾患が起こることがあります。これを病巣感染と呼んでおり、IgA腎症、掌蹠膿疱症、リウマチ熱などがあります。 このような場合は、手術の必要があるかもしれませんので、最寄りの耳鼻咽喉科専門医に相談してください。扁桃の働きは、小学生以降には低下しますので、切除しても体に影響はありません。 ご感想・ご質問
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