[乳がん術後](07/12/30)放射線療法とホルモン療法の効果や副作用を知りたい 各療法の特徴をよく理解し、何を優先させたいかを考慮し治療方針の選択を (三井記念病院乳腺内分泌外科科長 福内 敦) 手術が終わり、これからのことを考えると、いろいろご心配ですね。放射線療法、薬物療法、ホルモン療法の特徴について説明しましょう。 【術後の再発を防ぐために併用したいさまざまな療法】 【放射線療法】 乳房全摘術を受けられた方で、脇の下のリンパ節に4個以上の転移があったり、しこりの大きさが5cm以上の場合には、胸壁と首の付け根のリンパ節に放射線照射を行うことで、治療成績が良くなることが分かってきました。 原則として、5週間、毎日の通院治療です。費用は10万円程度です。副作用は、軽いやけどのような痛みやかゆみ、色素沈着があります。 治療後数カ月して肺に影響が出て、せき、発熱などの症状が出ることがあります。同時に抗がん薬の治療を行うと副作用が強く出やすいので、抗がん薬の治療と、放射線療法の時期をずらす工夫が必要です。 【薬物療法】 薬物療法は、年齢・病気の進行度やがん細胞自体の性質を見て、再発の危険が高い人にすすめられます。 手術の段階で、画像検査では分からない程度の小さながん細胞が、体のいろいろな所(臓器)に流れ着いている危険があります。その細胞が、時間の経過の中で増殖し、しこりと認識できるようになった状態を転移再発といいます。 薬物治療は、そういった見えない段階のがん細胞を攻撃して、再発しないようにするのが目標となります。 【ホルモン療法】 ホルモン療法は、ホルモン感受性陽性の場合に、効果が期待できます。 ホルモン感受性陽性とは、がん細胞がホルモン受容体という、女性ホルモンの刺激を受け取る鍵穴のようなものを持った状態です。鍵穴をふさぎ、血中やがん組織周辺のホルモンの濃度を下げることで、ホルモンの刺激が、がん細胞の増殖を活性化するのを抑えます。抗がん薬に匹敵する効果も期待できます。 閉経前の場合、1〜3カ月に1回の皮下注射を2年以上行うもの、5年間、毎日内服するものがあります。 副作用の症状や程度には個人差がありますが、生理が止まったり、更年期障害の症状(のぼせや汗、気分の変動など)が出ます。 【セカンドオピニオンを活用し十分に吟味する】 どのような治療を受けるかを決める前に、手術だけの場合での再発の危険性、薬物や放射線によって期待できる効果、副作用や望ましくない事柄をよく理解することが大切です。ご自身や家族の事情、希望や価値観も考慮して治療方針を選択しましょう。 確認すべきことが多くありますので、まずは主治医に相談しましょう。 治療方針についての確認や、ほかの選択肢がないのかを知るには、セカンドオピニオンを活用するのも1つの方法です。 よく納得して、治療を受けることをおすすめします。 *このコーナーは1月25日で終了します。ご愛読ありがとうございました。 ご感想・ご質問
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