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このサイトについて about this site

英語ページ開設にあたって

 朝日新聞社の被爆証言サイト「広島・長崎の記憶〜被爆者からのメッセージ」は、当初の計画通り、英語ページを開設することができました。200人のメッセージ(手記)掲載でのスタートです。英語ページを通じて世界の人々に被爆の実相や平和を願う被爆者の思いを伝えることは、核兵器廃絶に向けた国際世論を喚起するうえで、大きな意義のあることだと考えています。

 私たちは日本語版を開設すると同時に、英語ページ実現に向けての作業にかかりました。紙面などで英訳事業への協力を募ったところ、あっと言う間にボランティアをしたいと申し出た方が300人を超えました。うれしい驚きでした。その後も協力者は増え続け、翻訳に加え、英文のチェック・修正をしてもらった英語を母語とする人たちなどを合わせると、この事業に参加してくださった人は350人を超えます。日本はもちろん、原爆投下の当事国であるアメリカや英国、オーストラリア、カナダなど世界中の人々が、被爆者のメッセージを記録し世界に伝えなければ、との強い使命感で結集したのです。そうした方々の思いに支えられ、励まされて、英語版の開設にこぎつけることができました。

 この間、様々な形で協力をいただいたすべての方に深く感謝いたします。

2011年9月  朝日新聞大阪本社編集局長  渡辺雅隆

ごあいさつ

 朝日新聞社は被爆者の方々の手記を集めたサイト「広島・長崎の記憶〜被爆者からのメッセージ」を開設いたしました。被爆60年にあたる2005年に実施したアンケートの際にいただいたメッセージに、今年寄せられた新たな手記を加えて収録したものです。

 被爆60年アンケートでは、1万3千人以上のみなさんから回答をいただきました。このうち6800人もの方がメッセージ欄に自身の被爆体験や、若い世代に伝えたい平和への思いをつづっておられました。この真摯(しんし)で貴重なメッセージを何とか後世に伝えたい――。そんな思いから、大阪本社でこのサイト開設を検討してまいりました。被爆地・広島を管内に持つ大阪本社には、原爆報道の長年の積み重ねがあり、その蓄積を生かして被爆の実相を伝える場にしたい、との期待もありました。

 幸い、被爆60年アンケートのデータやメッセージは、広島大学のご協力をいただき、大部分がすでに電子データ化されていました。再び広島大学の大瀧慈教授、川野徳幸准教授らのご協力を賜り、残る部分の入力を進めました。その作業を終えた今春、メッセージを寄せていただいた方で、住所が判明しているみなさんに、計画へのご理解とメッセージ公開への同意をお願いする文書を発送いたしました。

 ありがたいことに、私たちの予想を超える1600人もの被爆者の方々やそのご遺族から同意のお返事をいただくことができました。加えて、数百人の方から新たなメッセージが送られてまいりました。これらについても、再度入力作業を進めた結果、開設までに想定外の時間がかかってしまいました。開設を待っておられた方々には、ご心配をおかけすることになりました。開設時は890人分の掲載ですが、順次数を増やし、出来るだけ早く1600人分のメッセージを公開したいと考えています。世界中の人々が読めるよう、今後、英訳も検討していきます。幅広い方々のご協力、ご支援をお願いいたします。

 核兵器を唯一、実戦で使った米国にオバマ大統領が登場し、「核なき世界を目指す」と表明しました。核兵器廃絶という被爆者の長年の願いに、かすかではありますが、光明が見えつつあります。米ロの核軍縮交渉は一定の成果を上げ、この夏、被爆65年の広島の平和記念式には初めて米・英・仏の代表や国連事務総長が参列しました。いまこそ、核廃絶への歩みを確かなものにするときです。

 今年、弊社が実施した「被爆65年アンケート」では、回答者の76%が「被爆者が体験を語り伝えることは、核兵器を使わせない力になる」と答えました。私たちは被爆者の証言、メッセージの力を信じます。このサイトに集積する1600人のメッセージが、核を使わせないだけでなく、核廃絶への確かな足取りを進めることに寄与することを願ってやみません。

 最後に、今回の計画にご理解とご協力を賜りました日本原水爆被害者団体協議会や広島大学などの関係者のみなさまに心より感謝を申しあげ、ごあいさつといたします。

2010年11月  朝日新聞大阪本社編集局長  渡辺雅隆