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紙面から from Asahi Shimbun

【非核三原則の法制化、菅首相「私なりに検討」 実現には慎重姿勢 】 (2010年8月10日 朝刊)

 菅直人首相は9日、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に出席した後、長崎市内で記者会見し、非核三原則の法制化について「まだ政権を担当して2カ月なので、これから、これまでの経緯も含めて私なりに検討していきたい」と述べた。ただ、実現性については「検討した中で判断したい」と述べるにとどめた。
 政権内では、三原則は堅持するものの法制化には慎重な意見が強い。仙谷由人官房長官は6日の記者会見で「三原則は我が国の重要な政策として内外に十分周知徹底されており、改めて法制化する必要はないと考えている」と述べた。岡田克也外相も3月のテレビ番組で、法制化は「考えていない」と否定している。

 三原則の法制化を巡っては、鳩山由紀夫前首相も民主党代表当時の昨年8月9日に長崎市で被爆者団体と懇談した際に「検討することを約束したい」と明言。それまで法制化に慎重だったのに直接の要望を受けて踏み込んだが、その後すぐに「果たして法制化に本当になじむかどうか議論したい」と後退させた経緯がある。
 鳩山前政権が取り組んだ核密約調査で、三原則の「核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませず」のうち「持ち込ませず」の部分が空文化していた疑いが濃厚になった。これを踏まえ、広島、長崎市などが政府に法制化を相次いで要望している。
 9日の記者会見に先立ち首相と意見交換した長崎原爆遺族会の正林克記会長も「核兵器のない世界に向けリーダーシップを発揮し、非核三原則の法制化に着手していただきたい」と訴えた。

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