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紙面から from Asahi Shimbun

【2013年の夏】
 「絶対悪」 廃絶へ 広島、被爆68年 (2013年8月6日夕刊)

写真 原爆死没者慰霊碑の前で祈る人たち=6日午前、広島市中区、筋野健太撮影  

 広島への原爆投下から68年を迎えた6日、広島市中区の平和記念公園で平和記念式典が開かれた。松井一実市長は平和宣言で、核兵器を「非人道兵器の極みであり『絶対悪』」とし、廃絶を訴え、国際社会との連携を求めた。

 松井市長は広島を「日本国憲法が掲げる崇高な平和主義を体現する地」と位置づけた。核保有国を念頭に「威嚇によって国の安全を守り続けることができると思っているのですか」と語りかけた。4月にスイス・ジュネーブであった核不拡散条約(NPT)再検討会議の準備委員会で、核兵器の非人道性を訴える共同声明に80カ国が賛同したことを踏まえ、「核廃絶を訴える国が着実に増加している」と指摘。賛同しなかった日本政府に連携を求めた。オバマ米大統領が6月にベルリンで、核兵器のさらなる削減に言及したことを評価。一方で、日本と、NPT非加盟のインドとの原子力協定交渉は「核兵器を廃絶する障害になりかねない」と批判した。

 式典に参列した安倍晋三首相はあいさつで「我々には、確実に、核兵器のない世界を実現していく責務があります」と表明した。

 6日時点の被爆者の平均年齢は79歳に迫る。遺族代表と松井市長は、この1年で死亡した5859人の名簿を原爆死没者慰霊碑に納めた。式典には約5万人(市発表)が集った。2010年と昨年に続き、米国のジョン・ルース駐日大使が参列。福島県浪江町の馬場有(たもつ)町長も昨年に続いて出席した。(後藤洋平)

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