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紙面から from Asahi Shimbun

聞きたかったこと

 「聞きたかったこと」は、朝日新聞広島県内版で2008年4月に始まりました。記者が被爆者の人生をたどり、その思いを聞いています。被爆者としての人生を強いられた人の言葉は、「核時代」を生きる私たちの警句でもあります。東日本大震災を経ての思いにも迫ります。原則週1回の掲載で今も続いています。収録にあたって、年齢・肩書は掲載時のままとしました。

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    青春取り返せる  西本 博子さん(76)

     「昔は、人前に出ようとさえしなかったんよ」。西本(旧姓・石見〈いわみ〉)博子さん(76)=広島市安佐南区=はそう言いながら、数枚の写真を見せてくれた。楽しそうにフラダンスを踊る姿が写っていた。「お若いですね」と私が言うと、「奪われた青春を今になって取り返しとるんよ」。博子さんは笑顔でささやいた。……

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    絶望を力に変えて  沖原 一男さん(71)

     5歳の時に原爆で母を失い、怒りや憎しみ、絶望を、生きる力に変えて前向きに歩み続ける人がいる。広島市東区の沖原一男さん(71)には、別件の取材で出会った。マツダの元エンジニアとして海外勤務などを経験し、その後二つの会社を渡り歩いた今も働き続けている。雑談の中で、沖原さんの原点に被爆体験があるのを知り、改めて取材の時間を取ってもらった。……

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    地獄そのものを見た  新宅 勝文さん(85)

     新聞記者になって12年半。それまでに取材した方から多くの被爆者をご紹介頂いた。新宅勝文さん(85)=広島市西区=も、その一人だ。爆心地から1・2キロで被爆し、翌日から原爆ドーム付近を歩き続けた。建築業で成功したが、数年前に会社を整理。現在、平和記念資料館の被爆体験証言者として、全国の学校での講演などで「平和の語り部」として生きる。 ……