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畳が小さくなっている? |
前回のコラムで書いた鴨長明が閑居したと言われる方丈庵の「方丈」について、「現代の4畳半程度の広さと言われていますが、ちょっと違うのではないでしょうか。果たして実際はどうだったのでしょう?」というご質問をいただきました。
なるほど、尺貫法を現代のメートル法に換算すると、1尺は約30.3センチ、1丈は約3.03メートルで、方丈庵は約9.18平方メートルとなります。現代の4畳半は1間半×1間半ですが、1間=6尺で計算すると1間半は9尺(約2.73メートル)で1丈より約30センチ短くなり、4畳半の広さは7.45平方メートルとなります。
つまり、方丈庵より1.73平方メートルほど小さいことになるのです。これはいったい、どう言うことなのでしょう?
ここで4畳半の広さをはっきり理解する必要があります。なぜなら時代がいくら進んでも、このタタミ1畳のスケールは世界に誇る日本人の広さ(狭さ?)感覚で、若い人でもニューヨークに住む人でも、「私のアパートの広さは6畳一間に4畳半ほどのDKよ」「せいぜい5坪と言うところかな?」「あら、全部で10畳くらい? 狭いわねえ!」などと、会話が成立するのです。
このスケール感覚は永遠にわが国だけのすばらしい感覚で、これを「そうね、16.5平方メートルぐらいかしら?」などと言ってもピンと来ないのです。
タタミ1畳は6尺×3尺、タタミ2枚で6尺四方、これがいわゆる“1坪”です。6尺は1間なので1間四方が1坪となり、これが基準で8畳は4坪、6畳は3坪。反対に20坪の広さといえば、ははーん、タタミ40畳の広さか! そして、「千畳敷きとは500坪か……」ということになるのです。
1間は約1.82メートルで、掛けると1坪は約3.3平方メートルとなり、500坪は500×3.3=1650平方メートルになります。反対に1万平方メートルは、10000÷3.3平方メートルで約3030坪ということになるのです。
さて、こうしてみますと、1丈は10尺で、6尺は1間(約1.82メートル)で、1坪は1間四方で3.3平方メートルですが、先の方丈=10尺×10尺と4畳半の9尺×9尺の誤差はいったいどうなるのかと言いますと……。
実は尺の30.3センチの実寸は変わらずとも、なんとタタミの大きさが地方で様々なのです(今でもそうですが)。いわゆる現代の関東間と呼ばれるタタミが、この尺貫法の長辺1.82メートルに近いのですが、関西の方に行くと長辺1.92〜1.98メートルと2メートル近いもの(九州など)まであるのです。
なので、方丈庵は約3メートル四方のやや大きめの4畳半ということになるのです。が、誰が4畳半と言ったか分かりません。第一、庵にタタミが敷いてあったかどうかも定かではありません。
最近この「畳スケール」がやや崩れ始めています。東京のマンションで4畳半と言うので測ったら、な、なんと2.1メートル四方しかないのです!本来ゆっくり入るはずのタンス2本が入らず、畳の大きさを測ったらなんと長辺が1.8メートルどころか1.5メートルほどしかないのです。「なんじゃこりゃっ?!」と怒ったものです。
みなさんも、そんなやるせない体験をされたことはありませんか?