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初めて設計した小手川邸、被災後風対策で修復された大屋根1964年 |
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ミュージカル「愛のステージ」の台本(ほん)1968年 |
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「夫婦の家」講談社+α新書 10名さまにプレゼント |
1564年の今日、4月23日は、シェイクスピアの誕生の日です。劇作家だからか運命か、なんと1616年の同じ4月23日に、その人生の幕を閉じたと言うのです(同月22日の誕生日説もあるのですが……)。
シェイクスピアはもともと俳優になりたくて妻子を残したまま、ロンドンに出て来たという。しかしながらその芽が出ず、好きな劇を書く劇作家に転向したといいます。その処世作『ヘンリー6世』をきっかけに『ロミオとジュリエット』『ヴェニスの商人』など大傑作を創出し、さらに『ハムレット』『オセロ』『マクベス』『リア王』の4大悲劇作を生んだのです。まさに現代のあらゆる劇や映画の原点ともなる偉大な劇作家なのです。
「もしもシェイクスピアがいなかったら〜♪」という宇崎竜童作曲の大合唱で始まる井上ひさし作、蜷川幸雄演出の「天保十二年のシェイクスピア」は、その偉大な功績を賛辞した劇として、昨年9〜10月に渋谷のBunkamuraシアターコクーンで上演されました。まだその衝撃とも言える感動が新しいのです。
住まいも夫婦や家族のドラマを展開する劇場で、またその演出も大切です。私ごとですが、今NHKの朝ドラでお馴染みの愛知県岡崎市の、楽器レコード店に生まれ、朝から晩まで音楽の中に育ち、少年時代に姉が始めていたバレエ教室(現:榊原圭以好アートバレエ:今年50周年を迎える)の発表会を手伝い、舞台裏のドラマチックな展開に感動を覚え、舞台装飾美術にあこがれたのです。その道筋として建築学科に進むことになったのです。
ところが運命のいたずらか、建築家の生田勉研究室時代に知り合った岸崎隆生氏の友人の姉の家(小手川道郎邸:大分県臼杵市)をお手伝いすることとなり、住宅の設計をするチャンスを得たのです。その生まれてはじめて設計した家が、あろうことか完成写真を撮りに行ったその日に猛烈な台風に遭い、空に張り出したリビングの屋根がはがされたのです。階下のボイラー室に避難した家族の震える姿を目の当りにし、構造耐力以上の“安心”の重大さを思い知らされたのです。その修復工事がきっかけとなり、家づくりに繰り広げられる家族一人ひとりのキャラクターやドキュメンタルなドラマが展開される住宅設計の妙にのめり込むことになったのです。いまから43年前、私が20歳のときのドラマです。
その後、本格的な舞台美術としては木の実ナナさんと飯野おさみさん主演の創作ミュージカル『愛のステージ』で、宮田達男作、伊藤昭演出、広瀬健次郎音楽、堀内完振付といった豪華キャストで、舞台美術はもとより衣装からポスターやプログラムまですべてのデザイン担当をさせていただき、さらに大阪万博では「生活産業館」のブースデザインと共に、日本の生活の四季をマルチスクリーンで映し出す日本初の回転劇場の舞台と映像を構成演出させていただいたのですが、やはり生身の家族が住む、住まいの設計に没頭することとなりました。
イヤー、ほんとに住まいづくりはドラマチックなのです。しかも思わぬ方向へと話は展開するのです。このドラマの展開を書きつづったのが台本、すなわち「ホン」と言うのですが、いわば住まいづくりでは設計仕様書というものです。
ちょうどこの23日は「世界本の日」(日本書籍出版協会)でもあると言います。そのゆえんはと言いますと、もともとこの日はサン・ジョルディの日と言い、スペイン・カタロニア地方の守護聖人サン・ジョルディをまつり、その日女性は男性に「本」、男性は女性に「赤いバラ」を贈ると言うならわしがあり、しかも『ドン・キホーテ』でお馴染みのセルバンテスの命日でもあり、スペインでは「本の日」とされ、毎年本の市が開かれるのです。日本でもこれを定着させようと、1986年にこの「本」の記念日が作られたというのです。
その「本の日」にちなみまして、私の新刊「夫婦の家」(講談社+α新書)が発行されました(これは単なる偶然ですが……)。これから定年を迎える団塊と言われる世代の夫婦の老後の生活をテーマに、住まいの間取りや家のつくり方を、私が担当させていただいた多くの設計の実例と共に著したものです。今回、アサヒ・コム読者の皆様にプレゼントさせていただきたいと思います。下記ホームページから本コラムのご感想ご意見と共にご応募下さい。抽選の上10名さまにお送りさせていただきます。
◇プレゼントの応募は天野彰さんのホームページ内、「お問い合わせ」から