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「天野彰のいい家いい家族」

定年後は増築ならぬ「減築」のすすめ!

2007年04月15日

 最近、ヘリコプターの事故が多いようですが、そのヘリコプターを考案したとされるレオナルド・ダ・ヴィンチの誕生日(1452年)にちなんで、4月15日を「ヘリコプターの日」(1986年全日本航空事業連合会制定)というのだそうです。

写真レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」(1472-73年)ウフィツィ美術館蔵 Su concessione del Ministero per i Beni e le Attività Culturali
イラスト北の一部屋を取って快適に「減築案」:北の部屋を取ると・・
イラスト北の一部屋を取って快適に「減築案」:北の部屋を中庭に

 そのルネサンスを代表する天才大巨匠の誕生日をはさんで特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の実像」が東京・上野の東京国立博物館で開かれています。ダ・ヴィンチのデッサンをもとに制作したさまざまな模型や映像とともに、フィレンチェのウフィツィ美術館が誇る至宝「受胎告知」(1472〜73)が日本初公開されています。

 「愛は知識の母。知恵は経験の娘」の名言どおり、ダ・ヴィンチは絵画彫刻に限らず解剖学や機械設計、運河の構築などその活躍は多岐にわたり、ミラノのサンタ・マリア・デレ・グラッツェ教会の「最後の晩餐(ばんさん)」(1495〜97)は修復され、息をのむような壁画として復元されています。晩年に描いたといわれる「モナリザ」(1503〜06)ルーブル美術館蔵は33年前の1974年に日本で初公開されていて、ダ・ヴィンチの名画の来日はそれ以来のことです。

 その愛によって生み出された「知識」。経験の娘の「知恵」が生み出すものはまさしく奥の深いもので、よくもまあ550年も前にこれほどの知識を旺盛に求め、知恵を発揮したものと感服するばかりです。

 ダ・ヴィンチほどではないにせよ、この旺盛な知識と知恵は、“2007年問題”ともいわれる団塊の世代の定年後の住まいのリフォームのときにこそ発揮されるべきです。特に定年を迎え、さらに老後に備える住まいの改造は決して増やすことではなく、限りなくすっきりシンプルで、かつ機能的にしなければなりません。増築に増築を重ねてきた家は風通しも悪く使い勝手も悪いのです。

 子どもたちが成長し出て行った後の親たちは、まるで抜け殻のような家で、その残された品物の中でぽつねんと住むことになるのです。これはいけません。長いこれからの人生を謳歌(おうか)するために、明るく楽しいものにしなければなりません。

 そこでイラストの例のような典型的な田の字形プランの北の納戸のような部屋を取り去り、そこを中庭にするのです。するとどうでしょう。この中庭に面するすべての部屋が甦(よみが)り、かえって広くなるのです。まさしくこれこそ増築ならぬ「減築」で、私が拙著「住まいのソフトウェア」(凱風社)で初めて提案したものです。当時はリフォームと言う言葉もなく、ただひたすら増改築だったのです。なんと、もう25年も前のことです。

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「住まいの健康と安全を創る会」(住健創)は、私の所属する事務所が、国産森林認証材使用事務所の登録を受け、それによって、会の方針を自然材料による暮らしの健康と安心な住環境を創る「住育」活動へと変えています。すでに全国、海外からからも建築家はじめ、専門家の皆様のご参加をいただいています。「国産材による健康住宅」「住育」などのテーマでHPを立ち上げて積極的に開催してまいりたいと思います。

プロフィール

顔写真 天野彰(あまの・あきら)

 岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 「日本住改善委員会」(相談窓口・東京都渋谷区松涛1-5-1/TEL03-3469-1338)を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国に精力的に行っている。その実業務からTV・新聞・雑誌などで広く発言。元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任する。

 著書には、新刊『地震から生き延びることは愛』(文藝春秋)、『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)、新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社 実用BOOK)など多数がある。

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