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「天野彰のいい家いい家族」

国産森林認証材で棟上げをしました!

2007年04月22日

 私の所属する建築設計監理事務所が、「緑の循環」認証会議(SGEC、塚本隆久会長)の国産森林認証材の取扱い認定事業体として先月末に認定登録されました。建築設計事務所としては国内初の認定事務所となりました。これによって、産地・加工・流通過程をラベル表示で明示された柱・梁などの主要構造材を使用することができるのです。

写真両隣が迫る敷地での手作業の棟上げ
写真森林認証のマークが着いたさん
写真感激のNさん親子とスタッフ

 木材や建材も食材と同じく、日本各地の気候・風土に適した材料を使うことが理想です。しかし手軽な輸入材に押されて、国内林業が衰退し、森林が荒廃し、さらには流通機構の変化、建材・工法などの多様化によって地場産の材料を使うことができにくくなっています。その結果、荒廃した森林は緑の循環が途絶え、花粉症などを引き起こし、家庭内は新建材によるシックハウス症候群にさいなまれ、輸出国は大規模伐採による地球温暖化などが社会問題化してきました。

 そこで、食材同様に林業生産・加工現場から流通に至る全過程を審査・認証する国産森林認証制度(SGEC)が生まれたのです。これからの森林再生は、山側だけではなく生活者も国産材を積極的に使い、山と共存して森林づくりを担うことが大切です。日本の気候・風土に適した国産材は馴染みがよく長持ちもします。またいっさいの化学処理もしないために健康で安心な居住環境をつくり、さらに森林・里村の活性化を促進し、ひいては地球の温暖化防止にも寄与するのです。

 そんな中2月25日号にてお話ししました、わずか15坪にも満たない敷地の「ほのかな地鎮祭」のNさん親子のかわいい2階建てが4月19日長雨の晴れ間、立派に棟上げしました。敷地は商店街の路地奥で、森林認証材の桧(ヒノキ)などの国産材を柱に建て上げたものです。路地裏でレッカー車が入らないために、ほとんど手作業で建てられ、久しぶりに昔ながらの威勢のいい木の香りがする棟上げとなりました。

 写真は両側に隣家が迫る上棟された骨組み。森林認証「緑の循環」の緑の印が押された桧の柱。久しぶりの青空にたなびく棟飾り。そして感激のNさん親子と施工の菊池建設の皆さんとわがスタッフです。東京は江東区の下町だけに近所の人が大勢寄ってきてとても楽しいそして「ほのかな棟上げ」となりました。引き続きこの家の施工過程などお知らせします。

 こうして「住まいの健康と安全を創る会」(住健創)は、会の方針を自然材料による暮らしの健康と安心な住環境を創る「住育」活動へと変えています。居住環境つくりにかかわるより多くの人々と共に、諸々の活動を実践するために継続的な活動組織をつくり、生活者はもとより、材料となる育林、製材、木材加工、さらに設計、施工、研究、教育、行政など、あらゆる分野の人々が集まり、お互いの交流と研鑽を重ね・相互支援をして、居住環境を創造します。すでに全国、海外からからも建築家はじめ、専門家の皆様のご参加をいただいて、「国産材による健康住宅」「住育」などのテーマでHPを立ち上げ積極的に活動してまいりたいと思います。

 そんなことで次回は「世界からの『住育』情報に感激!」をお話しします。

プロフィール

顔写真 天野彰(あまの・あきら)

 岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 「日本住改善委員会」(相談窓口・東京都渋谷区松涛1-5-1/TEL03-3469-1338)を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国に精力的に行っている。その実業務からTV・新聞・雑誌などで広く発言。元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任する。

 著書には、新刊『地震から生き延びることは愛』(文藝春秋)、『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)、新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社 実用BOOK)など多数がある。

 天野さんへのご質問、ご意見は、[天野さんのホームページ別ウインドウで開きます]から。


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