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「2005年問題」前哨戦となる主力物件、続々登場
目黒 孝一


 大都市圏における地価の上昇ポイントが拡大するなど、潮目が変わったと言われる不動産市場だが、分譲マンション市場では超高層、大型物件が一斉に完成する「2005年問題」をいかにして乗り越えるかが最大の課題となって横たわっている。その前哨戦ともなる大規模タワーマンションの販売が各所で繰り広げられ、本格的な競演の火ぶたが切って落とされた。

 首都圏では総戸数300戸以上の大規模物件の計画だけで4万戸が明らかになっている。このうち東京都心部にはタワー型物件を中心に半分の2万戸が集中し、まさに戦争状態のようにしのぎを削っている。今月からは、日本最大級となる「ワールドシティタワーズ」(港区、事業主・住友不動産、総戸数2082戸)をはじめとして、イメージキャラクターにハリウッドスターのジャン・レノを起用して話題を呼んでいる「ブリリアタワー東京」(墨田区、事業主・東京建物など3社、総戸数644戸)など各社の主力物件が続々登場し、販売面で上半期最大の正念場を迎える。

 なかでも東京・港区の湾岸エリアでは、「湾岸戦争」と称されるように1万戸を超える販売計画が集中している。こうした湾岸戦争の行方は首都圏市場全体の売れ行き動向を大きく左右するだけに、業界の最大関心事になっている。

 かつてオフィスビル市場では都心部に大型ビルが続々完成し、大量の空室率の発生が懸念された「2003年問題」があった。幸い、一過性で終わったビルの空室率問題とは異なり、マンション市場の「2005年問題」には終わりがないと言われている。何故なら、マンション業界は大量に供給し続けることによって常に新たな需要を掘り起こしてきたからだ。

 需要増に直結する金利の低下は確かに大きな要因だが、商品企画を進化させ価格水準を持続的に値下がり基調にした原動力は、やはり大量供給がもたらしたものである。供給が絞られると需要がついてこなくなるため、マンション業界には大量供給が宿命づけられているともいえるわけだ。

 首都圏では過去10年間に104万戸強のマンションが着工されたが、売れ残り戸数が1万戸弱と1%にも満たない数字となっていることはそのことを裏付けている。

 いまのところ話題となっている物件の集客は順調に進んでいるようだ。ただ、大型物件は販売が長期にわたる。途中でつまづくと、空白エリアがないと言われるほどの供給ラッシュだけに消費者マインドを一挙に冷やしかねない。商品企画力と価格の整合性が取れていない物件は直ちに売れ残ってしまう。生き残りをかけた本格的な“バトル”が開始された。 (04/05/17)








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