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「ワンルームマンション税」に物申す
阿部 和義


 東京都豊島区で6月から、ワンルームマンションを建設する業者から税金を取るようになった。地方自治体が「地方分権」の掛け声に呼応するようにいろいろな税制や条例をつくり始めており、総務省も幅広く認めている。しかし、こうした地方自治体による施策は経済の活性化に支障を与えないだろうか。長い目で見て本当に住民に良いことかどうか、判断すべきではなかろうか。

 確かに豊島区は「池袋」を抱え、いかがわしい風俗店が増加して困っているのは事実である。区内には単身世帯が多く、全世帯の56%を占めている。こうした元凶は増え続けるワンルームマンションである、として6月から税金を取ることになった。税の名前は「狭小住戸集合住宅税」ということだ。

 しかし、ワンルームマンションはすべていけないのだろうか。真面目な学生や単身赴任者で必要な人は多いはずである。こうした人にとっては、この税金は家賃や購入価格に跳ね返ってくる。具体的には、1戸あたりの床面積が29平方メートル未満の集合住宅を新築・増築する建築主に、1戸当たり50万円を課税する。8戸以下の場合は免税。豊島区は年間3700万円の税収を見込んでいる。

 ワンルームマンションが増えてくることから、それを抑えようとしてこうした税金をつくり、総務省も認めてきた。このような法定外税制をつくり特定の業者を狙い撃ちするやり方は、全国に広まってきている。同じ豊島区が実施した放置自転車税も、取りやすい私鉄やJRから取るのはいかにもおかしい。自転車を利用してメリットを受けているのは私鉄やJRだけではないだろう。この税が出来ることで、自転車屋等も打撃を受ける恐れがある。

 税金だけでなく、地方自治体の中には私がすでに書いた江東区のように、今年1月からマンション建設を規制する条例を実施しているところもある。工場が移転したり廃業したりした跡にマンションができ、学校や保育園が足りなくなったため条例をつくった。工場が移転した後、困った区はマンションの誘致などをしてきたのに、マンションができすぎたら急に態度を変えたということで不動産協会は区に抗議した。土地を買った不動産会社は手持ちの土地の処分に困ってどうするか、思案投げ首である。長野県軽井沢町では、高さ2階以下にして1棟を20戸を上限にするマンション規制の要綱を決めている。

 横浜市では、全国で初めて6月から地下室マンションとその住環境をの調和を図ることを目的とした「傾斜地における地下室建築物の建築及び開発の制限などに関する条例」を実施する。地下室マンションの建設の規制であり、川崎市も追随するという。 (04/05/21)








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