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「景観法」ができて、周囲の景観や環境に合うようにマンションや戸建て住宅、商業ビルが作られるようになってきた。今まではこうした配慮よりも、いかにコストを下げて売りやすいように作るかに力を入れてきた。しかし、こうしたやり方では消費者の反発を買うだけで、環境や景観といかに共生していくかで住宅やマンションの価値が決まるようになってきた。
国土交通省はこうした環境と共生する住宅に対して、「環境共生住宅」という認定制度を始めている。財団法人「建築環境・省エネルギー機構」(理事長・村上周三慶応大教授)が個別供給型と団地供給型の二つに分け、条件に合うかどうか調べて認定する。この財団は80年3月にできたが、環境についての京都議定書ができてから住宅についての環境を守るための活動に切り替え、4年前に現在の名前に変えた。すでに個別供給型では12、団地供給型では10の計22の住宅が認定されている。「地域との紛争は無いか」「空地率は確保しているか」「子育て支援設備はあるか」などについての基準があり、これに合致しないと認定されない。
マンション業界最大手の「大京」はすでに個別供給型では「グリーンティエラ星が丘」(神奈川県相模原市、01年12月竣工)、団地供給型では「フォレストレイクひばりが丘」(西東京市、03年3月竣工)が環境共生住宅の認定を受けている。同社は、大阪のマンションでシックハウス症候群になったという疑いで住民から訴えられ、係争中である。こうしたマイナスイメージを覆すためにも、環境と共生する住宅を作る努力をしてきた。業界では旭化成ホームズも「環境共生的な視点から開発した3階建て住宅」を新発売する。
大京が東京都中央区月島1丁目で造っている32階建ての超高層マンション「ライオンズタワー月島」でも、初めて個別供給型として環境共生型住宅の認定を取った。「整地全体の豊かな緑地」「関連住民にも開放した子育て支援施設」「内外の適切なバリアフリーの徹底」など七つの提案が認められた。
このマンションは、そばにある「月島機械」の土地を2年前に買って建てられた。下町・佃のそばにある土地柄から、住民150人は超高層マンションに反対だった。百人の反対委員会がつくられ、02年4月の第1回の会合で「風害はどうなるか」「高い建物ができることで圧迫感、威圧感が出るのではないか」などの質問が出た。大京は丁寧に答え、三十数回の会合を開いて住民を説得した。そうした努力もあり、住民が納得したことから03年3月に着工、05年12月に完成する予定になっている。
地域住民との交渉が決裂しては、環境共生型の認定は取れない。建物内に町会施設をつくって中央区に寄贈したことから、地域住民の佃2丁目町会は、04年1月に大京に感謝状を贈るまでになった。
今やマンションは増え、何らかの特徴を出さなくては売れなくなっている。そうした中、地域住民と仲良くなる環境共生型のマンションが増えることは良いことである。
(04/07/17)
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