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ヒートアイランド対策で国交省と環境省が競争
阿部 和義
2005年07月29日
いよいよ夏のシーズンになってきたが都会の気温が郊外よりも高くなる「ヒートアイランド現象」を和らげるため、政府は本格的に取り組み始めた。昨年3月にヒートアイランド対策関係府省連絡会議で対策要綱を作り、今年に入り具体的な動きが始まった。中心は国土交通省だが、環境省も都会を少しでも涼しくする実験に乗り出す。両省がヒートアイランド現象を緩和するために競い合う形になった。
都会ではこの100年で平均気温は2度から3度上がり、夜間の最低気温が25度以上の熱帯夜が増えた。原因を作っているのは人工排熱で、東京23区の人工排熱量の約半分が、建築分野によるものである。このため国土交通省は昨年7月に建築主などが自主的な取り組みを行う「設計ガイドライン」を作成して公表した。建築設計に当たっての配慮事項は(1)風通し(2)日陰(3)外に芝生や草地を植える(4)建築外装材料(5)建築設備からの排熱である。
この建築物の総合的な環境性能を評価するシステム(建築物総合環境評価システム)を今年7月に国土交通省住宅生産課が作って公表した。このシステムを使って5段階のランキングで表示する。
一方、同省道路局では約1億円の予算で千代田区永田町の国会議事堂裏の道路に散水装置を設置した。350メートルの区間に水がしみこむ舗装を施し、中央分離帯のシャワーから毎朝2時間水をまく。この打ち水の原理で50度に達することもある路面温度が10度、体感温度も1度下がる。8月には完成する予定である。
また、環境省は地下湧水などを活用した都会のヒートアイランド対策の試みを来年度の概算要求に盛り込む方針だ。関東平野の地下水系の把握などをしながら、地下湧水などを使って対策に取り組んでいる自治体と協力して効果を探ることなどを検討している。
このほか、東京・新宿御苑周辺のビルの屋上や道路などの緑を増やし、気温の上昇を抑える実験に取り組むことも決めた。
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