現在位置:asahi.com>住まい>住まいのお役立ちコラム> 記事 PR 注目マンション情報マンションは強気の供給水準、不動産各社の経営計画2007年05月18日 目黒孝一 用地取得競争の過熱状態や販売価格の上昇傾向は一向に衰える気配は見られず、むしろこれからが本番を迎えるマンション市場だが、こうした中で相次いで発表された大手ディベロッパー各社の中・長期経営計画を見ると、いずれも強気の供給水準となっている。 三井不動産グループの10年間の長期経営計画「新チャレンジ・プラン2016」では、コアビジネスである「保有事業」「開発事業」「マネジメント事業」の3分野でバランスのとれた利益成長を目指していくとしている。「開発事業」のうち住宅分譲事業では、競争力に優れる大規模開発事業の推進と年間7000戸を供給する体制の早期達成を掲げており、そのため既に約2.5万戸相当分の用地手当てを終えている。 また、住友不動産も「第三次成長3カ年計画」(2008年3月期〜2010年3月期)の中で、これまで年間5000戸前後で推移してきた分譲マンション供給戸数を7000戸以上に拡大させる計画である。特に地方都市では約2000戸を供給し、強化する。さらに、野村不動産グループも2007年度を初年度とする3カ年計画で、分譲住宅の戸数を2006年の3751戸から計画最終年度には5000戸まで引き上げる。同社グループはディベロッパー機能のフル活用を標榜(ひょうぼう)し、計画期間中に大規模再開発や建て替え事業などの高度なノウハウをいかした事業を推進していく考えだ。 一方、中堅ディベロッパーの明和地所グループでは一次取得者向けのマンション分譲を「コア事業」として再確認し、商品企画力を高めていく。中長期的には売上高の7割程度をコア事業とするが、これは投資ファンド向けのマンション販売に不透明感が生まれてきたためで、改めて個人向けマンション販売を柱に据えた。 このように、ディベロッパー各社は大型商業施設と一体となった複合開発や地方都市での展開の加速といったように、それぞれ得意分野の特徴をいかしながら供給水準を引き上げていく考えである。 大都市圏の1世帯あたり人数は平均で2.5人と言われる中で、居住者は自分なりの哲学を持ち合わせており、住まい方もますます個性化している。足元の市場は用地費も建築費も上がっているが、だからといって売り渋りや都心部が難しいので郊外へといった安易な妥協はディベロッパーとしてマーケット対応力が欠如していると言わざるを得ない。 やはり、相場が上がっている物件の立地にはそれなりの理由があり、その上に企画提案力や営業力という努力・工夫があって高価格を実現できているはずである。モノづくりを基準としたこの限界にどれだけチャレンジできるかが、各社の計画を確固たるものにする唯一の道である。 |