2008年2月22日

子育て真っ最中のママたちに集まってもらって、暮らしの実態、今困っていること、ストレスに感じていること、住まいに求めるものなど、多方面から意見を聞いた。計8回の会議を重ねて一つのプランにまとまったが、要望が強かった順に並べると下記の通りだった。
(1)台所から子どもを見守る視界の広さと、家族のコミュニケーションの取りやすさがとても大切。
(2)泥だらけになって帰ってくる子どもの汚れを玄関ホールやリビングに持ち込ませたくない(外遊びのおもちゃ類も、家の中に上げたくない)。
(3)子どもの成長に合わせて変化させられる子ども室がほしい。
(4)子どもが小さいうちは、子連れでどこかの家に集まることが多いから、個室は少々狭くても広いリビング・ダイニングが必要。
(5)ゴミ収集の日まで、汚れたオムツや生ゴミを家の中に置いておきたくないので、勝手口の外に「ゴミの仮置き場」を設置したい。
以上の「ストレスの元」を東栄住宅設計部にぶつけて、プランを作成してもらい、そのプランについて何度か話し合いを重ねてまとまったのが次の内容である。
(1)台所は、子どもに目を行き届かせられる対面式かアイランドが好ましいが、子育てに忙しいと台所をいつもきれいにしておけない。だからカウンターで手元の雑然とした部分が隠せる対面式を選んだ。キッチンから、リビング、ダイニング、リビング横の和室で遊んだり宿題をしたりする子どもに目が届き、また、会話もできる。
2階の個室に行く階段も、玄関から直接上がるタイプは避けて、リビングにいったん入って「ただいま」「おかえり」と一声かけあえるようにした。
2階に上がったところは「ファミリーコーナー」。自然とコミュニケーションがとれるようオープン書斎にして、パソコンに向かうパパと子どもたちのさりげない出会いの場になる予定である。
(2)子どもが小さいうちは、ベビーカーのしまい場所に困る。また、子どもを抱っこしてベビーカーをたたむのは危険なので、折りたたまずしまえるよう靴のまま入れる「土間収納」を設置。子どもが少し大きくなると、泥や砂のついた外遊びのおもちゃが増え、もっと大きくなるとサッカーボールや野球の道具などスポーツ用具が増える。これらを家の中に持ち込みたくないので、土間収納は大活躍するはず。
今回は、土間から直接洗面室に行ける導線をつくったので、汚れて帰って来た子どもは、玄関ホールに上がることなく、外で使った道具を土間収納に置いて、そのまま洗面室・浴室へと直行できる。洗面室はキッチンと隣同士なので、洗面室から入ってきて汚れ物を自分で洗濯機に入れ、シャワーを浴びにお風呂場に入る子どもを、ママは玄関ホールに子どもを出迎えに行くこともなく、キッチンに居ながらにして見守ることができる。子どもの自立を助けるという意味でも、この導線は活躍しそうだ。
常温保存の泥つき野菜もビールの買い置きもこの土間収納に置いておける。
(3)家族みんなで川の字就寝→両親は主寝室、子ども同士は同室→子ども部屋を仕切って二つの個室にする、というようにライフステージに合わせて部屋とその使い方を変化させられるよう「ワンルームツードア」の子ども室にした。
(4)19.75畳のリビング・ダイニングに、4.5畳の和室を付けた。和室部分は床を上げ、下を引き出し式収納に。リビングに散乱しがちなおもちゃを、子どもが自分で片付けられるようにしたい。
また、子どもが畳の上でお昼寝するときも、L・D・Kのどこからでも目が届くので安心。
(5)環境のためにもゴミは分別すべきと思うが、いくつもの大きなゴミ箱をキッチン内に置くのはスペース的に難しい。夏場は生ゴミの臭いがキッチンに充満する。そこで、勝手口外にゴミの仮置き場をつくった。通りからの美観も損ねず、カラス対策もできるように工夫をした「仮ゴミ置き場」である。
その他、子育てママの日々の奮戦現場からさまざまな声が反映されたこの家は、5月中旬までに千葉ニュータウンに建設され、一般公開される予定だ。