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「住まいのお役立ちコラム」

市況鈍化でも超高層マンションは人気持続

2008年05月02日

目黒孝一

 分譲マンション市場では、郊外部を中心にユーザーの取得能力を超える価格の上昇で売れ行きが昨年後半から鈍化している。ユーザー層の物件選別はより厳しくなっており、建築費の原材料が値上がり基調といっても単純に販売価格に転嫁できるような状況ではない。その一方で、駅前立地など希少性の高い物件や一部の超高層マンションなどは引き続き順調に集客しており、販売面の明暗がはっきり出ている。

 三井不動産レジデンシャルと新日鉄都市開発は、5月下旬から東京・赤坂で開発中の地上43階建ての超高層マンション「パークコート赤坂 ザ タワー」(総戸数518戸)の一般分譲を始めるが、事前広告などで反響のあった3000組を対象にした会員向け販売(253戸が対象、3月に実施)では「約9割にお客が付き、208.64平方メートルの10億円住戸も商談中」と好調な出足をみせている。

 同じく5月から販売を開始するタワーマンションは横浜・東戸塚駅前の「BELISTAタワー東戸塚」(藤和不動産と大和システムの共同開発、販売戸数185戸)と「シティタワーズ豊洲 ザ・ツイン」(住友不動産と阪急不動産の共同開発、総戸数1063戸)などがある。このうち、「BELISTAタワー東戸塚」は26階建ての超高層マンションで、高所得のシニア層を中心ターゲットに商品企画しており、販売戸数のうち4戸が1億円超の住戸。問い合わせ件数は約2500件で、地元客を中心に既に400組超がモデルルームに来場しているという。

 また、東京・江東区の「シティタワーズ豊洲」は豊洲エリアで最高層となる48階建てのツインタワーマンションで、「ガラスカーテンウォール」の外壁などが特徴。国土交通大臣認定の耐震設計「HiRC工法」も採用している。

 不動産経済研究所の調査では、今年以降に全国で完成予定の超高層マンションは515棟、15万8209戸に上ることが明らかになった。内訳は首都圏が312棟、10万9307戸(全体比69.1%)、近畿圏106棟、2万8729戸(同18.2%)、その他地区97棟、2万173戸(同12.8%)――となっており、このうち首都圏では2008年から11年の4年間は毎年2万戸以上の竣工が続くとしている。

 このように全国で超高層マンションが増加しているのは、価格の値崩れが起きにくいことから、駅前再開発の進捗などが原動力となって首都圏・近畿圏などの大都市圏から地方中核都市や県庁所在地都市にも波及しているものとみられる。

 今後も超高層マンションは、(1)大都市圏では都心居住志向の高まりを受けた複合再開発の進展(2)地方都市では中心市街地活性化のシンボルタワーとして――計画はさらに増加する見込みとなっている。

 ここでは人気の超高層マンションを紹介したが、いずれにしても調整局面の市場では、コスト圧力が強まる中で商品企画力を高め、価値に見合った価格を設定する必要があるだけに、相当な企業努力が求められていることは確かだ。


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