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「小さな家の生活日記」

キッチンに必要な設備

2007年12月03日

 友達が中古の家を買って、リフォームをした。狭小住宅だが、工夫に工夫を重ね、自分らしい空間に仕上げていた。ちょっと前の私なら、間取りや家事動線や、素敵な設備に目がいったものだが、今は違う。生活する上で毎日必ず必要な、でも建売住宅では案外忘れがちな、小さな設計の工夫に目がいく。暮らさないとわからないことはいくらでもあると、知っているからだ。

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友達の家のキッチン照明。可動式とはナイスアイデアです。

 そのひとつに、キッチンの照明がある。私はもともと白熱灯の黄色い灯りが温もりが感じられて好きだが、キッチンだけは蛍光灯が鉄則。でないと、料理の色を正確に見極められない。青い光は、料理をまずそうに見せるのでNGと言われるが、それはダイニングでのこと。キッチンは肉が焼けるときの微妙な色合いの変化や、フルーツや野菜のフレッシュな色を確かめたいので、蛍光灯がいい。

 それと、照明は1点ではなく、まな板の手元とガスコンロの上を照らすスポットがそれぞれに必要である。ないならないで料理はできるが、私は今、3点照明にしてあらためてその便利さ、料理のしやすさを実感している。キッチンに、光を背負わず、どこに立っても、手元を照してくれる灯りは絶対必要だ。

 現在の住まいには、中央の照明と流しのそれの2つしかなかったので、ガスコンロを照らす照明を自分で取り付けた。だが、コードは油まみれになるし、スイッチが高いところにあるので少しやりづらい。これが借家ではなく、自分の家だったら絶対最初から照明を仕込んでいるのにと思う。

 前述の友人の家は、彼が料理をする人で、キッチンのリフォームの依頼は彼が主導だったそう。特にいいなあと思ったのは、至る所に細かい照明がきちんとしこまれていることだ。しかも、スタジオのように、可動式の照明でなんとも便利そうだ。

 キッチンの設計は、収納やシンクのデザインやメーカーに興味がいきがちだが、照明もどうぞお忘れなく。ささいなことだけれど、毎日使う大事な設備である。

プロフィール

顔写真 大平 一枝(おおだいら・かずえ)

 長野県生まれ。女性誌や文芸誌、新聞等に、インテリア、独自のライフスタイルを持つ人物ルポを中心に執筆。夫、11歳、7歳の4人家族。

 著書に、『見えなくても、きこえなくても。〜光と音をもたない妻と育んだ絆』(主婦と生活社)、『ジャンク・スタイル』(平凡社)、『世界でたったひとつのわが家』(講談社)『自分たちでマンションを建ててみた。〜下北沢コーポラティブハウス物語〜』(河出書房新社)、『かみさま』(ポプラ社)など。【編集または文の一部を担当したもの】『白洲正子の旅』『藤城清治の世界』『昔きものを買いに行く』(以上「別冊太陽」)、『lovehome』『loving children』(主婦と生活社)、『ラ・ヴァ・パピヨン』(講談社)。最新刊は、『センス・オブ・ジャンク・スタイル』(風土社)。

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