2008年7月21日
取材先でこんなかわいい手作りポストと遭遇。日本では、なかなかよいデザインのポストが出会えないので、嬉しくなりました。
古い家なので、押し入れだけは広い。しかし奧にも縦にも広いばかりで、いまひとつうまく使いこなせていない。押し入れ収納用のグッズはいろいろ売っているが、どうもぴったりはまるものがない。帯に短し襷(たすき)に長し、市販品だからしかたのないのだが……。
先日、中古の家を買って改装して住んでる友だちが、こんなことを教えてくれた。
「引っ越すときは、だれでも手持ちの引き出し式のプラスチック衣装ケースを次の家に持っていく。そして足りなければ似たようなのを買い足したりするけれど、一度、押し入れのサイズに合わせて同じメーカー、同じサイズのものに揃え直した方が、あとあとラクで、空間を有効利用できるよ」
けっきょく、違うサイズのものだと、うまく積み重ねが出来なかったり、引き出しの面がでっぱったり、ひっこんだり、フラットにならない。空間に無駄も出るし、結果的に使いづらいというのだ。
今の私がまさにそれで、引っ越すたびに買い足した引き出し式のそれが、押し入れにずらりと並んでいるが、サイズがまちまちで引き出すたびにガタつく。
そう高価なものでもないので、安易に買い足しがちだが、少なくともサイズだけでも厳密に統一すべきだった。
友だちはカメラマンなので、フィルムやら機材やら細かい仕分けの必要なものがたくさんある。新たに設けた4畳ほどの納戸に板を渡し、ずらりと同じサイズ、同じメーカーの衣装ケースを並べた棚は圧巻だった。部屋全体が取り出しやすくしまいやすい収納空間になっている。ケースを買い直すのは気が引けたと思うが、今まで持っていたものは人にあげるなどして処分したらしい。
もうひとり、収納を上手に使うこつを教えてくれた人がいる。それは、取材でお会いした収納カウンセラーの飯田久恵さんで、私が紹介するまでもなく著名な収納の達人だ。
彼女の家で実際に見せてもらって一番関心したのは、押し入れにすき間を作るということだった。一番手が届きやすい下の段の手前に小さなスペースを空けておく。そのフリースペースがあることで、奧まで手が届きやすくなるし、急な来客時にはそのへんにあった衣類などを、一時的に避難させることもできる。
押し入れの下段なぞ、それこそ衣装ケースなどをいちばんにセットしたくなるが、あえてフリースペースをつくるという発想は、私には大変新鮮であった。
かように、仕事のおかげで、知恵やアイデアだけはたくさん授かる機会に恵まれている。なのに、実地に生かせないのは、私が真に片づけベタの横着者であるからにほかならない。
そろそろ本気で押し入れの整理にとりくもうと、気持ちだけは意気込んでいる。そんな私に、またも最適な一行が収納術の本に記されていた。
「一度に全てをやろうと思わないこと。今日はこの引き出し4段を徹底的にやる。明日はあそこの4段と、テーマを決めて1カ所ずつとりくむのがコツ。でないと、続きません」
収納・整理・片づけは一生続くもの。むりせず、こまめに、が大事らしい。

長野県生まれ。女性誌や文芸誌、新聞等に、インテリア、独自のライフスタイルを持つ人物ルポを中心に執筆。夫、12歳、8歳の4人家族。
著書に、『見えなくても、きこえなくても。〜光と音をもたない妻と育んだ絆』(主婦と生活社)、『ジャンク・スタイル』(平凡社)、『世界でたったひとつのわが家』(講談社)『自分たちでマンションを建ててみた。〜下北沢コーポラティブハウス物語〜』(河出書房新社)、『かみさま』(ポプラ社)など。【編集または文の一部を担当したもの】『白洲正子の旅』『藤城清治の世界』『昔きものを買いに行く』(以上「別冊太陽」)、『lovehome』『loving children』(主婦と生活社)、『ラ・ヴァ・パピヨン』(講談社)。最新刊は、『センス・オブ・ジャンク・スタイル』『スピリッツ・オブ・ジャンク・スチル』『ジャンク・スタイル・キッチン』(風土社)の3部作。
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