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父が地主から借りて住んでいる土地を息子が買い取った場合、税金の扱いはどうなるのでしょう。
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こうした相談は少なくありません。地主から「借地権で住んでいる土地を買い取って欲しい」と頼まれることもありますし、父親が買おうとしても資力がなく、子が買うというケースも考えられます。
建物の所有を目的とする借地権には土地と同じような権利があります。父が住んでいる底地の権利を子が買い取った場合は、処理の仕方によっては贈与税がかかる場合があります。
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父親は前の地主に地代を支払っていました。しかし、新しい地主である息子は地代を受け取るつもりはありません。税金の扱いはどうなりますか。
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地主が変わっただけでは借地権は消滅しません。ですから、お父さんは地代を支払う必要があります。
しかし、親が子に地代を払うことに抵抗があるのも理解できます。もし地代を支払わなければ借地の賃貸借契約を解除したと考えることができます。この場合は、父親が子に借地権を贈与したと考えて、あなたに借地権相当額の贈与税がかかります。
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借地権の価値を換算して、贈与税の支払額を決めるのですか。
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いいえ。借地権の贈与の場合、実際に支払っている地代から換算するのではなく、相続・贈与の計算に使う更地価格を基に、借地権の価格を決めます。実際に払っている地代を基にすると、例えば何十年も借地権で住んでいて、地代が周囲の実勢価格と見合っていないとか、地主と借地人が特殊な関係があって、極めて安い地代しか払っていないなど、さまざまな問題が起こる可能性があるからです。
相続・贈与の計算に使う更地価格とは、路線価や固定資産評価額に一定倍率をかけた額で、税務署側で決めています。贈与税の計算をする際には、地域により借地権割合が60%とか50%とかに決められています。具体的な割合を知りたい場合は、それぞれの税務署に問い合わせて下さい。
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例えば、贈与税で用いる時価(相続・贈与の計算に使う更地価格)が5,000万円で、借地権割合が60%の場合、贈与税額はいくらになりますか。
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このケースでは、5,000万円に60%をかけた3,000万円が借地権の評価額です。
贈与税は、3,000万円から基礎控除110万円を差し引いた2,890万円に贈与税の税率をかけた1,220万円になります。
(1) 借地権の評価額
5,000万円×60%=3,000万円
(2) 贈与税額
(贈与額3,000万円−基礎控除額110万円)×税率50%−速算表控除額225万円=1,220万円
贈与税の速算表
| 課税価格 | 税率 | 控除額 |
| 200万円以下 | 10% | 0 |
| 300万円以下 | 15% | 10万円 |
| 400万円以下 | 20% | 25万円 |
| 600万円以下 | 30% | 65万円 |
| 1000万円以下 | 40% | 125万円 |
| 1000万円超 | 50% | 225万円 |
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結構多額の贈与税を払わなければなりませんね。地代を受け取らなくても借地権は父親が持ち続けていると考えることはできませんか。
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実は、上で説明したような、借地権を贈与したとする考えをとることは実務上では多くありません。
新しい地主が他人であれば地代を受け取らないことはありません。しかし、親子の場合に限れば地代の支払いがないことも考えられます。
地代のやりとりがなくても借地権の贈与はなかったという考え方も成り立ちます。
現実的には、父親が従来の借地権を放棄していないことを新しい地主である子との連名で「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」(以下「申出書」といいます)を税務署長に提出した場合は、贈与税を課税しないことにしています。実務では、この方法によることが多いでしょう。
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じゃあ、何も払わなくてもいいということになりますか。
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いいえ、父親が死亡した際に、借地権は父親の相続財産となり、相続税の課税対象となります。
税務署としては、息子が地主になった段階で申立書を出さず、贈与税も払わず、父親が死んで相続税を課税しようとしたら、「借地権については、息子が地主になった時点で借地の賃貸借契約を解除していました」と言われたら、贈与税も相続税も課税できません。ですから、申立書を出してもらうことで、相続財産としての位置づけをはっきりさせたいのです。もっと簡単にいえば、贈与か相続か、どちらかで必ず課税する道をつけたいというわけです。
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申出書を提出した後に、この土地の一部に息子名義のマイホームを建築した場合の税金の扱いはどうなりますか。
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子は父親から借地権を借りることになります。賃料を支払わないので賃貸借ではなく使用貸借になりますが、その場合は、父親の借地権の権利は息子に移転しないので、贈与税はかかりません。
その代わり、父親の相続税の計算では、あなたが無償で借り受けている部分については評価減をしないで借地権を評価し、相続税が計算されます。
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