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中古マンションの耐震問題

2011年2月26日

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【質問】 中古マンションが安くなってきたので購入を考えるようになりました。中古マンションを買うにあたって、気を付けなければならないことの一つとして、あまりにも古いマンションは構造的に大丈夫かどうか心配です。私が買いたいと思っているマンションは築35年と書いてありますが、外装も修繕済みできれいです。また、内装もリフォーム済みで新築のようでした。何に注意しなければならないでしょうか。

【答え】 中古マンションを買うとき、構造的に問題になることは建築基準法令の規制が大きく変更になった1981(昭和56)年以前に建築確認許可を受けたかどうかによって、その許可を受ける際の耐震基準が異なるため、一般的にそれ以前の建築物は構造的に弱いと言われています。改正された基準のひとつは、鉄筋コンクリート造りでは配筋の強度を高めるものでした。

【質問】 そうしますと、中古マンションの「築○○年」と書かれているチラシは、完成日と確認許可時とは1〜2年異なることがありますから、どちらかであるか確認しなければなりませんね。

【答え】 そうです。通常販売用のチラシには「築○○年」と書かれているものが多いのですが、それが完成からの年月日か、確認許可日からの築年数かを考えなければなりません。それには、販売時のパンフレットに書かれている「確認許可日 昭和○○年○○月○○日」という文字を探してみてください。

 したがって、1981年(昭和56年)以前のマンションは安いからといって飛びつくのではなく、注意して買わなければいけないと言われています。

【質問】 しかし、旧耐震基準のマンションでも耐震診断をして大丈夫という結果が出ていれば、あるいはどの部分を強化すればよいという診断がなされていればいいのではないですか。

【答え】 そうですね。今までもマンションの耐震診断は、国や都や区から補助金を受けて行ってきましたが、それでも診断を受ける費用も高いため、あまり進んではいませんでした。

 そのため、東京都は「緊急輸送通路沿道建築物の耐震化促進」の目的で、都議会の可決を得れば今年4月1日から2013(平成25)年度まで、耐震診断費用の所有者負担分(現状5分の1)を都が代わって全額補助する方針を打ち出しました。

 耐震診断費用を東京都が所有者に代わって全額補助する道路は、緊急輸送道路の沿道にあるビルやマンションで、道路幅員の2分の1以上の高さがある物件です。例えば道路幅員が16メートルであれば、8メートルを超えるビルまたはマンションとなります。

 今までは、国、都や区の補助があっても調査費用の5分の1は所有者が負担しなければならなかったため、あまり進まなかったとのことでした。

【質問】 国道や都道などの重要な道路(緊急輸送道路)に面するマンションは全部耐震調査を受けるのでしょうか。

【答え】 東京都が決める条例の内容は、都の補助に対応して、逆に適用を受ける沿道のマンションは耐震診断などの実施と、その結果報告を義務づける条例となっています。しかし、耐震改修は努力義務にとどまるようです。

【質問】 努力義務というと義務違反はどのようなことが科せられるのですか。

【答え】 東京都が所有者に代わって調査費用を補助するのも、その目的は、首都において地震時にビルやマンションの倒壊などの惨事をできるだけ回避し、物資などを運搬する道路の安全を確保したいという行政の方針と考えられます。所有者の義務である耐震診断の状況報告は今年10月1日から、耐震診断は来年2012年4月1日から実施するとのことです。正当な理由がないのに義務を果たさない場合は、所有者の名前などを公表し、過料や罰金を科するというかなり強硬な方針です。

 なかなか区分所有者の合意ができないマンションにとっては大変なことですが、自分の所有物であるマンションを地震から守るためにも皆が真剣に考えなければならない時期が来たようです。

【質問】 特に旧耐震マンションを対象とする耐震診断は東京都以外はないのでしょうか。

【答え】 国土交通省でも今年2月1日から旧耐震マンションなどの耐震診断として一棟につき200万円を上限とする診断費用の補助などについて募集を行っています。旧耐震というのは、1981年以前に建築許可を得た建築物であります。

【質問】 中古マンションは、建築されてから容積率や建ぺい率の変更が行政の方でなされて「既存不適格建築物」がかなりありそうだと聞きましたが、建て替える時、これらは今所有しているそれぞれの人の専有面積が保証されないのでしょうか。

【答え】 中古マンションを買うとき「既存不適格建築物」かどうかを確かめて買わないといけません。建て替えは50〜60年で来ると言われています。建て替え時に容積率や建ぺい率の変更によって減少している場合、専有部分が減少すれば、ますます小さな面積しか保有できないこととなってしまいます。

 しかし、このようなマンションが今後増加し、だんだん古いマンションの建て替えが困難となって、古いマンションが放置されることはよくないと考えられるため、政府においても「既存不適格建築物」の規制の緩和(建ぺい率や容積率を増加すること)などを考えていこうとする動きも出てきました。一つの朗報といえるでしょう。

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