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The theme of the week
 世界のビックリハウス!
fromスペイン・東佐智代
岩の下、テラスハウス?がずらり

頭の上にせり出した巨大岩は迫力満点(いずれも写真提供・Oficina de Turismo de Setenil)
 スペイン南部、アンダルシア地方。石灰で白く塗られた家々の壁が、抜けるような青空に映える。カディス県のセテニール・デ・ラ・ボデガも、そんな「白い村」のひとつだ。

 この町でひときわ目をひくのが、洞窟(どうくつ)ハウス。それも1軒や2軒ではない。古代の火山隆起で盛り上がり、ひさしのようにはり出した巨大な岩。そのくぼみに沿って、ずらり、埋め込むように並んでいるのである。

 なんだか今にも岩に押しつぶされそうで、見ているこちらがハラハラ。町の歴史によると、中世の昔、この町ができたころから、ここにはすでに家があったとか。家の前に立って空をふりあおげば、迫力満点。せり出した巨大岩が、ちょうど頭の上に来るのだ。

岩のくぼみに埋め込むように、家の上にはまた家が
 しかも、屋根代わりの岩の上には、またまた白い家が並んでいたりする。地震列島の日本では考えられない!とビックリ。かと思えば、オリーブの木がぼこぼこ植えられている。日本人のハラハラをよそに、何とものどかな風景なのだ。

 夏のある日、1軒のおうちの中を見せてもらった。中に入ると、ひんやり涼しく、気持ちがいい。スペインの内陸部は乾燥しているので、どんなに暑くても日陰に入れば過ごしやすい。夏の日中、40度を超える過酷な日差しを避けるには、岩のひさしは理想的だ。さすが昔ながらの暮らしの知恵、中世から今に続くだけある、と納得。奥は、つきあたりの壁だけが岩肌。それも外壁と同じく、きれいに白く塗ってある。それ以外は、ごくふつうの、あっさりしたスペインの居間だった。

屋根の上にオリーブの木が? あるいは木の下に家が?
 アンダルシア地方には、グラナダ県やアルメリア県を中心に約8500軒もの洞窟ハウスがあるのだが、ほとんどが個別に岩を掘り進んでつくられたもの。セテニール・デ・ラ・ボデガのように、岩の下にずらりと並んでいるのは珍しいという。

 今ふうにいえば「テラスハウス」。けれど、やはり「長屋」と呼ぶのがふさわしい。素朴なたたずまいもさることながら、スペインならではの人情味にあふれた世話好きな人々が住んでいるからだ。

    ◇

 「世界のウチ」は、世界各国在住のライターたちの集団である「海外書き人クラブ」によるリレー連載でお届けします。当面のテーマは≪世界のビックリハウス!≫。どんな変わった家が紹介されるか、お楽しみに。 (2004/04/17)













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