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Bidegainaはフランスの地名。この辺では特に通りの名前にもよく使われる。 |
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Michelは人名。この家を建てた人だろうか。 |
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Prinkipoはトルコの地名からとったのか。お城のようなみごとな家。 |
from フランス・マイアットかおり 所変われば、家変わる
フランスの南西部、バスク地方は気候が温暖なこともあり、豪邸をセカンドハウスとして構える人がヨーロッパ中から集まっている地域でもある。あのナポレオン皇帝が皇后とともに別荘を構えて夏を過ごしたとされるビアリッツは、今も定年後の居住地として住宅を求める人が後を絶たず、夏は不動産業者が大変な盛況である。
もともとバスクという国だったバスク地方は、赤と緑の「国旗」を今でもあちこちに掲げ、交通標識や方向などもフランス語とバスク語の2カ国語表記になっている。そのバスク独特の家もたくさんあるが、フランスの家はとにかく個性的である。
かわいらしい昔ながらのフランス風の家や超モダンな前衛芸術的つくりの住宅も人気で、スペインに近いこともあり、スペイン風住宅やなぜか和の心を取り入れた(というわけでもないのかもしれないが)日本風のつくりの屋根まで、ぞくぞくと新興住宅地に登場している。庭も含めて同じつくりやデザインの家は二つと存在しないと言ってよい。
ところで、この南西部の家は「Saint Migel」や「beau soleil」など、必ずと言っていいほど一つひとつの家に名前がついている。だいたい、家の入り口にある柱や家の壁にしゃれた文字で書いてある。日本でもマンションの名前などを「メゾン・ベル・ヴュー」などと称し、「東京都××区 メゾン・ラ・フォーレ105」などと書いて郵便を届けるときにも活用されているが、こちらの家の名前はそういうふうにはまったく利用していないようだ。
フランスの番地は、道路の右側は偶数、左側は奇数というように道路を挟んで偶数側と奇数側が決められており、とても分かりやすい。道路も一般的に「Rue」「Promenade」などは大きな道路、「Alley」「Chemin」などは小さな道とされているので、住所を見ただけで大通り沿いか路地裏かを少しだけ読み取ることができる。そんなわけで、番地さえあれば建物の名前などなくても郵便屋さんは届けることができるのだ。それではなぜ家に名前をつけるのだろう。
それはその昔、城や牧場に名前をつけていたように、家を自分のものであるとする独占の気持ちから来ているようだ。今でも実際に、牧場には番地なしで手紙などが届くところもある。自分で建てた家に親しみを込める意味合いもあるだろう。そして、つけられた名前を見ていると、その家の印象にぴったりの名前が多いことに気づく。
ペットや車に名前をつけるように、生活の拠点たる家にも名づけることで愛着がわいてくるから不思議だ。個性的な家にさらに個性を与えている。最初は変だと思っていた借りている家の名前も、名前で呼んでみると何だか本当の自分の家のような気持ちになってくる。家に名前をつけてみるのも悪くないかもしれない。