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わが家のリビング兼オフィス兼遊び場であるベランダ |
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街の中心部から8キロで、この眺め |
オーストラリア・柳沢有紀夫あっと驚くアウトドア
あるときはオフィスに。あるときはパーティー会場に。そしてまたあるときは家族だんらんの場に。それがブリスベンにあるわが家のベランダである。
ブリスベンの家々には、大きなベランダがあることが多い。わが家の場合は東側に奥行き3メートル、幅8メートルくらいのものがある。そうかと思うと、家の2階が四方八方、奥行き1.5メートルくらいのベランダで囲まれているところもある。
これほど大きなベランダがある理由は、やはり「気候が良くてベランダが気持ちいいから」だろう。北半球と南半球の違いはあるが、沖縄とほぼ同じ緯度に位置するブリスベンは亜熱帯。冬らしい冬はない。最も寒い7月の平均最低気温は10度。最高は21度だ。
夏はさぞかし暑かろうと思われるかもしれないが、最も気温が高い1月の平均最高気温は29度。最低のほうは21度。つまり「真夏日」になることのほうが少なく、「熱帯夜」になることはほとんどない。湿度も東京や大阪の夏ほどは高くないので、過ごしやすい。言ってみれば、「春夏秋冬」ではなく、「春・初夏・初夏・秋」なのである。
もちろん南回帰線に近く、夏は太陽がほぼ真上から照り付けるので、炎天下ではクラクラするほど暑い。「1月の平均最高気温は29度で最低は21度」というのは、直射日光が当たらず風通しが良い「百葉箱」でのデータである。
そして家の敷地の中で「百葉箱」のように直射日光が当たらず、風通しが良い場所と言えば、そうベランダ。とても気持ちがいい場所だから、広さもたっぷりとっている家が多いのだ。
わが家の3×8メートルのベランダもフル活動している。中心にすえられているのは、8人掛けのアウトドアテーブルである。ここは、昼間は私が執筆をする仕事場だ。薄暗い家の中にこもるよりも、青空と緑を眺めながらのほうが、さわやかな文章が書けるはず。……書けるはずなのだが、残念ながらその成果がなかなか表れない。これをまさに「机上の空論」という。
夕食前には、子どもたちとのコミュニケーションの場となる。飛び交う野鳥たちを眺めながらビールを飲んでいると、麦茶にコップに入れた子どもたちが集まってくる。時には「縁台将棋」ならぬ「ベランダ・トランプ」を楽しむこともある。
夜には星空を眺めながら、また一杯。ちょっと気分がいいときは、ベランダに寝袋を広げて「なんちゃってアウドドアライフ」と、しゃれ込むこともある。
休日にはホームパーティーのメーン会場になる。一角にバーベキューコンロを置き、昼はステーキを焼きながらワイワイガヤガヤ、ビールをぐいぐい。夜は焼きカキや焼き鳥で、ワインをちびりちびりである。
ベランダは「アウトドア・リビング」などと言われるが、それだけではない。「アウトドア・オフィス」でもあり、「アウトドア・ベッドルーム」でもある。べらぼうに万能なスペース、それがブリスベンのベランダなのだ。