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銅製品を飾った一角は昔の静物画のよう |
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せっかくのフライパンをさびさせている悪い例 |
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年季の入った銅製のはかり。かなり古いものらしい |
ペルー・飯尾響子 インテリアっていいじゃない?
リマの古物屋さんでいちばん目を引くのは、深い輝きを持つ銅製品だ。フライパンやケーキ型、水さし、手つき鍋……。どれもひと昔前までは、かまどのそばに置かれて日々の調理に活躍していた品だが、今ではみんな家を飾るために買い求める。確かに、磨き上げた銅製品は台所や居間、テラスの壁を華やかに飾り、同時に昔懐かしい雰囲気も添えてくれる。
けれど本当は、今だってこれらを使ってちょっと煮込み料理を作ったり、卵を焼いたりしてもかまわないのだ。じゅうぶん実用になる銅製品は、ただのインテリアとして壁につるしてさびるにまかせては、ちょっともったいないかもしれない。
日本でも最近、銅が持つ殺菌・浄化作用が注目されているようだが、実際に銅の器に入れた水は、何日ほうっておいても緑藻やぬるぬるが発生しない。銅貨の十円玉の表面が常に無菌状態に保たれているというのも、有名な話だ。
また、銅製品は熱伝導率の高さでもずば抜けている。例えば、銅のフライパンを火にかけるとすぐ鍋全体が熱くなるので、ホットケーキでも卵焼きでも、ふっくらと焼きむらなしに仕上げることができる。
そんなすばらしい特性があるのに、アルミニウム製品に押されて台所からすっかり消えてしまったのは、恐らくさびやすいことと「銅の緑青には毒がある」という誤った伝説のせいだろう。銅のさびは、ときどき専用の磨き粉でふけば簡単に取れるし、また緑青については日本の厚生省も「有害ではない」との公式見解を発表しているから、心配することはない。たった二つの注意点、調理したものを長く入れっぱなしにしないことと、アンティーク品は電磁調理器具では使わないこと。これさえ守れば、使うだけで料理の腕が上がる本当にすばらしい調理器具なのだ。
しかも銅には、あたりに高級感をふりまく、あのすばらしい輝きがある。もっとも新品の銅製品は値段にもかなり高級感があるから、手ごろな価格で入手したい方には「リマの古物屋さんへ走れ!」と申し上げたい。じゅうぶん実用に耐える、もちろんインテリアとしてもすてきな品々が、とても魅力的な値段で並んでいるからだ。
ペルーの古物市場には、世界のアンティーク店が目をつけているらしい。新しがり屋が多い当地では、みんないとも簡単に先祖伝来のすてきなアンティークを売り飛ばしてしまうからだ。銅製品も今はまだかなりの数が出回っているが、数年のうちにそのほとんどが欧米に渡って10倍以上の値がつくことになるのは、ほぼ間違いない。