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ロハスな国の究極手作りライフ

2006年09月30日
アイルランド・小島瑞生  素敵なスローライフ

 アイルランドに住んでいる、というだけで「毎日がスローライフでストレスのないのんきな暮らし」をしていると思われがちだ。確かに緑の自然がいっぱいで、日本に比べるとはるかに時間がゆっくりと流れる国である。これにアイリッシュミュージックの一つも流せば、それだけでロハスな生活が送れそうだ。

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すべてが「手作り」の家と庭、そして池

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家の庭でのガーデンパーティのはずだが、何だかキャンプのような雰囲気

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庭は一体どこからどこまで?それは誰にも分からない……

 しかしアイルランドの中でも、更に徹底して田舎の自然を楽しむ生活をしている人たちがいる。例えば私の友人で、アメリカへ移住し、毎日仕事に明け暮れる生活を数年送ったものの、やっぱり自然の中でゆっくりと過ごしたい、とアイルランドへ戻ってきた夫婦がいる。市街地から、けもの道のようながたがた道を車で走って30分の、丘と林と牧場しかないような場所をすみかと決め、長い年月をかけて更地の状態から家を自分たちで建てたのである。

 果てしなく広がる敷地内に小川や池を作り、菜園も作って……と大工と庭師もびっくりするほどの出来栄えだ。その自分たちの「お手製の家と庭」に親戚(しんせき)や友だちを招いてもてなすのが趣味なのだという。菜園で取れた大きなイチゴを使ったケーキを作っている間、子どもたちが庭を楽しげに走り回り、池のカエルをこわごわ捕まえたりして遊んでいる。周りを緑と季節の花々に常に囲まれているだけで、心が洗われる。通勤は少し大変そうだが、この手作りの家に帰ってくるだけで1日の疲れはすぐ取れるに違いない。

 もちろん車はめったに通らない。家の前の大きな木々が風でざわめくのが聞こえるだけだ。「本当に静かなところだね、夜も毎日ぐっすり眠れるね」と友人に言うと、少し苦笑しながら彼女は「そう思ったんだけどね、思わぬ伏兵がいたのよね」と言いながらある方向を指さす。家の真ん前のそこには羊の群れがいた。昼寝中で静かだったので気が付かなかったのだが、友人によると「夜中でもメェメェ鳴きまくってうるさい」のだそうだ。

 しかし、それは「こっちのスローライフが台無しだ!」という羊たちの抗議なのかもしれない。

 

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