現在位置:asahi.com>住まい>世界のウチ> 記事

PR 住まいの最新情報

「世界のウチ」

硬い床でごっつんこ

2006年12月27日

フィンランド・セルボ貴子  家にまつわるトホホな話

 子どもができてから、あこがれの一軒家を購入した。ローンも組んで、頑張って返すのみ!

写真我が家の玄関ホールの床。サイズが違うタイルを組み合わせてパターンを作るも良し
写真同系色でデコラティブなタイルで縁取りにアクセントを。床タイルは、ベージュやグレー系など、落ち着いた色が多い

 フィンランドの家の床はいわゆるフローリングがほとんど。または、水周りや子ども部屋はビニール・マットを敷き詰めるのも床に傷がつかず便利。ペットや小さな子どもがいると、食べこぼしがある、おもちゃを床にバンバンたたきつける、物を落とす、犬ならつめでガリガリと……、でフローリングは傷だらけ。遊び盛りの男の子がいようものならアイスホッケーを家の中でやられたり車をごろごろ転がされたりして、最初は木目も美しい白樺(シラカバ)や松、樫(カシ)材などの床も傷だらけの無残な姿になる。

 だからなのか、冷房器具を備えた家の少ない住宅事情もあるのか、90年代後半から30センチ四方のタイルを敷き詰めるスタイルが人気になってきた。フィンランド語で「石の床」である。我が家も1階はテラコッタ色のタイルが敷き詰められ、秋冬は床暖房で暖かい。おもちゃを投げようが傷ひとつつかないし、水がこぼれても水を吸収して板が反り返る、という悲劇も起こらない。耐久性があり、掃除もしやすい。夏は暑い時期でも、室内に入ればひんやり、足元が冷たくて気持ち良い。これはすばらしい、と喜んでいたが、やはり良い点ばかりではなかった。

 まず、木材の床なら壊れなかったであろうお皿やコップがあっさりと割れる。気をつけていても失敗はあるもので、低い位置からだったとしても確実に割れるのである。更に、ハイハイする息子のズボンのひざがすぐすり減る。表面がでこぼこしているためで、私たちのソックスもすぐ穴が……。つくろったり、パッチを当てたりしながら不経済この上ない!と思ったものだ。 

 そしてもう一つは、当時、つかまり歩きを始めた息子が頭からよく倒れるのである。当然、フローリングやラミネート床なら、頭を打ってもそこまで痛手をこうむらないが、タイル張りは痛い。ゴンと頭を打って、大泣きである。近所中に響き渡りそうな泣き声を前に、可哀想でこちらも泣きそうだった。結局、息子に毛糸の帽子をかぶせたり、ヨチヨチ歩き帽子という、綿をつめた枠組みだけで出来たような帽子を使ったり、厚めのじゅうたんをあちこちに敷き詰めたりして、彼の足元がしっかりするまで何とかしのいだ。

 そして今、次男がまた同じ時期を迎えている。……あちこちにじゅうたんが敷かれ、掃除しても片付けてもどうもごちゃごちゃして見える。素敵なインテリアとすっきりした部屋への道はまだ遠いようだ。


このページのトップに戻る