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「世界のウチ」

ほとんど胎教! 出産前の子ども部屋準備

2007年04月14日

 ドイツ たかもと・みさこ 住育―子どもを育てる家

 ドイツにおける住育は、妊娠期から始まる。まだ生まれていないわが子のために、ドイツ人は一所懸命、子ども部屋の準備をする。まるで親鳥が産卵のために巣作りをするように、その徹底振りには目を見張るものがある。

写真日当たりが一番良い部屋
写真ママの最高傑作。子ども部屋の設計図
写真元気に床をはうガスパー君
写真すべてのディテールに愛情があふれる部屋

 今回お邪魔した知人のコール夫妻もしかり。待望の妊娠が確定したときの喜びようといえばなかった。彼らが最初に始めたのはアパート探しだ。ドイツでは0歳から子ども部屋を与えられるため、今までの彼らの2DKでは狭すぎる。自力で3部屋のアパート代を支払えない場合は、国がちゃんと援助をしてくれるほど、0歳の子ども部屋はまったく当たり前のことなのである。

 彼らが見つけた日当たりの良い南向きのアパートは、散歩ができるすてきな公園の近く。駅からは少し遠いけれど、その分大通りからも離れているので、子どもが歩き出すようになっても安心して出かけられる地区である。さて、建築を仕事とする奥様がまず始めたのは子ども部屋の設計。何から何まですべてだんな様と一緒に決めて、手作りしたものである。

 大切な子どものために一番気を使ったのは、部屋が子どもに与える影響だ。体に害のないオーガニックのペンキを使って、明るい色目の壁にする。この手のペンキは乾くのに時間がかかるが、やはり子どもの健康が第一だ。だんな様は電動工具を使って、ささくれ立っていた木の床を均等にし、そのうちハイハイするだろう赤ん坊がひざや手に傷を作らないよう配慮した。彼らが気を使ったのは、これら健康に直接関係することだけではない。精神面への影響も考慮してある。毎日目にする壁の色。子どもの情緒にどう関係してくるのかキチンとチェックしてから壁塗りに掛かったそうだ。そして赤ん坊がぐっすり眠れるように、厚めの可愛らしいカーテンを下げ、ライトも間接照明の落ち着くものを用意。さらには、暗闇を怖がることがないようにと、電気の周りに可愛らしい動物の人形をぶら下げてあったほど。

 「赤ん坊だから何もわからないはず」と、何もない真っ白の壁の部屋を与えるのではなく、赤ん坊も個人とみなすドイツでは、言葉がまだ話せない彼らのために、あれこれと若い夫婦は試行錯誤をしながら子ども部屋を準備する。生まれてくる前に、こんなに両親に大切にされている子どもも幸せだが、何といっても結婚後初めての大事業である出産を、夫婦できちんと準備することは、これからの家庭すべてにかかわる大切な行動ではないだろうか。


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