2008年3月8日
何に使う?金属製の「ちくわ」
シャワールームに湯をはり、アロマオイルで足浴。音楽を聞いたり、本を読んだりしてリラックス
「それ」を発見したのは、アパートに引っ越した初日だった。トイレと洗面台がついただけの簡単なシャワールームの脇に、忘れ去られたようにぽつんと置かれていた。前の住人の忘れ物かとも思ったが、がらんとした部屋の中にそれだけを置き去りにする理由も見当たらなかった。
金属製だが、大きさと筒状に穴があいている点で、どことなく「ちくわ」の形に似ている。違うのは、片側の穴に取っ手がついていること。知り合いのドイツ人に聞いてみても、難しい顔で眉間にしわを寄せ、さあと首を傾けるばかりだった。
正体が判明したのは、有名な温泉保養地に出かけたときだった。小型の浴槽に湯を張り、足を温めている人たちがいた。お湯を張っていない空の浴槽脇に「ちくわ」が並んでいた。足浴用小型浴槽の栓だったのだ。
シャワールームでも、「ちくわ」を使うことで15センチほどの深さでお湯を張ることができる。栓の高さを超えると、余分なお湯は、筒状の穴から排水溝へと流れ出る仕組みで、シャワールームの低い浴槽からお湯が外にあふれないように工夫されている。
もちろん、風呂桶があれば普通に湯を張ればいいので、こんな栓はいらない。シャワールームには栓がないものも多い。栓つきシャワールームに運良くめぐり合った私は、しばしば足湯を楽しんでいる。