2008年5月24日
プラスチック製も出回っているが、「プラスチック製は押さえる部分が壊れやすいからダメ!」との意見も。もちろんMade in FRANCE
動いている姿が何となく健気なハンドミキサー。絶対壊れない! 永久保証。
ワインビネガー樽。お隣はオリーブオイルボトル。
日本の面積はフランスの約3分の2、人口は約2倍弱。一人当たりの平均的な居住面積も当然手狭になる。それだけに日本人は小さな空間にコンパクトに物を収納するのが上手で、家電などもそれを前提に巧みにデザインされている。両側から開く冷蔵庫など発想さえ浮かばないのか、日本に来たフランス人は冷蔵庫を右からパタン、左からパタンと繰り返し開いては子供のようにはしゃいでいた。
さて、それではフランスの家電はいかようなものかと言うと、広い収納スペースに依存してか「でかくて単機能」なものが多い。特に台所家電はその最たる例で、フランス家庭一家に一台の「ポテトフライマシーン」を筆頭に、「ひき肉マシーン」「野菜の千切りマシーン」「蒸し物マシーン」「鶏の丸焼きマシーン」「チーズフォンデュマシーン」「中華鍋マシーン」と際限がない。電圧が違うので日本では使えないが、「どうしても持ち帰りたい!」と思わせるような魅力的な家電にはまだお目にかかっていない。
しかし、フランスは新しさと古さが混在する国で、キッチンといえどもその例外ではない。上記のマシーン・シリーズと一緒にフランスのキッチンでは「おばあちゃんが子供の頃、あるいはそれ以前からずっと使われている台所用品」が現役で活躍している。例えば「チーズおろし器」。チーズを入れてハンドルをくるくる回すタイプで、ドラムをひっくり返せば左利き用に早変わりの優れものだ。2002年に日本で公開されたフランス映画、ジャン=ピエール・ジュネ監督「アメリ」のワンシーンで主人公のアメリが物思いに耽りながらこの「チーズおろし器」を使っているが、「フレンチ・キッチンでの日常光景」の小道具としてはナイスな選択だ。実際に日用品であるだけでなく、おもしろい形態をしていて、そのしくみは単純な故に機能的であり、しかも「絶対に壊れない」デザインだ。 ドレッシングやマヨネーズを作るときに使う「手動ミキサー」もブリキのおもちゃに通じる愛らしさがある。「機能的な上に永久に使える」点は「チーズおろし器」同様で、何よりも使っていて楽しい。この二つのようにお手軽サイズでは無いが、「ワインビネガー製造樽」もキッチン・インテリアとして美しい上に飲み残しのワインを随時流し込むだけでおいしいビネガーを作ってくれる。こんな風に「使えるお宝探し」を始めたらキリが無いのがフレンチ・キッチン、あなどれないのである。