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週末は湖畔のコテージで

2008年7月9日

  • 筆者 カナダ・椋本百合子 暑さをしのぐクールな方法

写真緑に囲まれたコテージ。夜はキャンプファイアをして星空を眺める。写真水辺にはいつも涼しい風が吹いている。写真湖畔や木立の中に、散歩道が通っている。写真湖畔や木立の中に、散歩道が通っている。

 私の住んでいるカナダ中西部のマニトバ州や、トロントがあるお隣のオンタリオ州、国境を接するアメリカのミネソタ州には、大小様々な湖が無数に点在している。この辺りの人は湖にコテージ(別荘)を持っていて、週末や夏休みをコテージで過ごす人が多い。カナダ中西部というと冬は零下30度まで下がる寒冷地というイメージがあると思うが、夏は高温で比較的湿度も高く、気温が30度を超える日が続くこともしばしばである。

 町中が暑くても、湖の水辺には涼しい風が吹く。冬は寒さが厳しく、室内で過ごす時間が長いので、カナダ人は夏の間、1分でも長く野外で過ごそうとする。町の自宅でクーラー漬けというのは許せないらしい。湖が多く土地が広いからか、町から離れたところにある湖畔のコテージが、信じられないぐらい安い値段で手に入る。住宅費は高騰しているマニトバ州だが、去年知り合いが買ったコテージは日本円で150万円もしなかったそうだ。彼らは春になると自分たちでペンキを塗ったり、棚を作ったり、すてきにリフォームしていた。また、自分はコテージを持っていなくても、家族のメンバーや友達の誰かが所有しているし、民間の貸しコテージや国立州立公園内のコテージを安く借りることもできる。

 もちろんお金持ちが建てた、セントラルヒーティングとガス点火の薪ストーブ完備で、冬でも快適に過ごせる豪邸もあるが、なかにはフロンティア時代の掘っ立て小屋よろしく、台所はあっても、隣接するキャンプ場の共同シャワー、トイレを使うコテージもある。でも子供たちは大喜びで野外にテントを張って寝たり、湖で泳いだり、カヤックやカヌーをこいだり。大人はモーターボートで遊んだり、釣りをしたりと過ごし方は人それぞれ。コンクリートの放射熱で焼けつく都会を脱出して、水辺の風で体を冷やしながらプシュと缶ビールを開ける時が、まさにカナダ人の至福の時と言えよう。

 カナダの夏は5月第3週のビクトリアデー(ビクトリア女王の誕生日)の週末に始まって、9月の第1週のレイバーデー(勤労感謝の日)の週末に終わる。人口60万人以上のウィニペグでも、夏の間の週末は車が少なく、静かになる。みんな湖のコテージに移動しているのだ。

 カナダ人の夫は子供の頃、夏休みは湖に行っている友達が多くて、遊び相手を探すのが大変だったそうだ。ウィニペグと湖を結ぶ幹線道路は片道2車線でよく整備されていて、市街地から30分ぐらいでコテージのある湖に着く。冬のカナダ人は「スノーバード」と呼ばれ、フロリダやメキシコに避寒に行く。仕事の合間の休憩時間は夏にはコテージ、冬は避寒バケーションの話に花が咲く。

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