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熱い日よけで暑さを防ごう

2008年7月30日

  • 筆者 ドイツ・小室大輔 暑さをしのぐクールな方法

写真事務所などの建物でよく見かける外付けブラインド写真集合住宅のバルコニーに設けられた可動式の外付け日よけ写真ガラスの外壁と内側の窓の間に設置された大型ブラインド写真下半分が外に張り出す機能を持った外付け日よけ

 日本の夏の蒸し暑さから比べるとドイツの夏は確かに涼しい。でも夏の日差しは意外と強いし、夏至を挟んだ数カ月間の太陽は、北東から昇って北西に沈んでいくから、日照時間がとても長く、東西に面した壁や窓には低角度の日射が長時間当たることになる。

 そんな日射を効果的に防ぐために抜群の威力を発揮するのが、窓の内側ではなく「外側」に設けた日よけである。室内側につけるブラインドをより大きく頑丈にしたものが一般的だが、窓面に沿って日射を遮る幕が下りてくるものや、日本の雨戸のように左右に動かすことができる日よけなども使われている。

 日射を防ぐのに効果的なこの外付け日よけだが、欠点もある。外側についているから雨やほこりなどですぐに汚れてしまうことだ。実際、何年も掃除をしていないと思われる汚い日よけはたくさんあるし、壊れかけたまま、だらしなくぶら下がっているのもよく見かける。しかも価格が室内ブラインドよりもはるかに高いし、設置するのが難しいのも事実だ。だから雨や雪が多く、台風に対する安全性や清掃の問題をより考慮しなければならない日本では、この外付けの日よけは、まだほとんど普及していない。

 しかし、その本当の効果を身をもって体験したときから私の考えは変わった。ドイツのある住宅展示場を訪れたときに、外付けのブラインドに夏の西日が当たっているのを見かけたので、試しに内側の窓を開けてみたら、いままでに体験したことがない強烈な熱放射が全身に襲いかかってきたのだ。とても開けたままの状態ではいられないので、窓を半分閉めた状態にして手をかざしてみると、日射を吸収して熱くなった日よけは手で触ることができないほど高温になっていたのである。

 日よけは室内側につけるより、窓の外側に設置した方が日射を遮る効果がはるかに高いことなど頭ではわかっていたつもりだったが、この熱い体験のお陰で、それがよく理解できたし、窓の外側に日よけが設置されている建物がドイツに多い理由もわかった。自ら熱くなることで室内の涼しさを保つことに貢献してくれる日よけの素晴らしさをドイツの友人に話したら、暑い日本にこそ外付けの日よけが必要なのではないかと熱く語り始め、暑さをしのぐための涼しい話をするつもりが、いつの間にか熱い議論になってしまった。

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