2009年1月14日
緑に囲まれたバルコニーでとる食事、ワインは格別
バラをはじめ季節の花々が咲き誇るバルコニーは通行人の目も楽しませる
典型的なサマーハウスのバルコニーからの眺め。碧いエーゲ海が見渡せる
バーベキューができる簡易キッチンや炉の設置も多い
地中海性気候のギリシャは年中気候がよく、同じヨーロッパでも北欧や中欧に比べたらはるかに温暖だ。冬でも朝起きると青い空が広がり、カフェでもテラス席でくつろげる日がけっこうある。よってギリシャ人はとにかく屋外で過ごすのが好き。住まいを決める際の重要なポイントがバルコニーの良しあし。5月から10月くらいまで、食事は当たり前のようにバルコニーでとるからだ。
アテネは集合住宅が大半だが、住宅街にある集合住宅のバルコニーは日本なら部屋がひとつとれるくらい広め。バルコニーの面積だけで、私が住んでいた東京の1K全体より明らかに広い物件も多い。賃貸でもバルコニーが2、3つあり、ガーデニングにも力が入っている。奥に回ると趣深い裏庭がある建物も多く、緑滴るバルコニーは家族だんらん、憩いの「ホッとスポット」となる。
都心に住む友人のイリーニは「都心の集合住宅は住宅街に比べればバルコニーは狭いし、緑も少ないわね。でもうちの家族はビーチ沿いにサマーハウス(別荘)を持っているから、1年のうち、約半年は紺碧のエーゲ海を眺めながらバルコニーでくつろげるわ」と語る。
屈指のエーゲ海リゾートとして名をはせるギリシャ。首都アテネの都心からでもクルマで20分行けば青く澄んだ水のビーチが広がる。そしてミドルクラス以上のギリシャ人の大半がサマーハウスを持っているので、「週末は海辺のバルコニーで」というのは定番だ。リタイア後、年間を通して海辺のサマーハウスで過ごす老夫婦も多い。都心から見て南西に広がるビーチと北東に広がるビーチがあり、特に南側ではまもなく冬を迎えようという11月の初めでも泳げる日がある。バルコニーで日光浴を楽しむ家族の姿も見られる。
またギリシャは湿気が少ないので、夏の40度前後の日中でもサンシェードや緑に囲まれた日影のバルコニーはさわやか。室内にこもりエアコンを使う必要はないので経済的にもエコ的にもホッとできる。屋外でとる食事やワインは格別においしい。バルコニーで食事をしていると、周囲のあちこちのバルコニーから楽しそうな家族の会話やホームパーティーのざわめきが聞こえてくる。
バルコニーにはバーベキューのできる炉や簡易キッチンまで設置されているケースもある。近所に住む主婦のアンナは「家事もできるだけ外でしたいからアイロンがけもバルコニー。ほぼ半年間は調理もよくするわ。冬はさすがに食事はしないけど、天気のよい日のコーヒータイムは皆でバルコニーね。トランポリンなどの大型遊具も置いてあるから、子供たちもバルコニーで遊ばない日はないわ」と話す。
バルコニーはギリシャ人の生活に欠かせないリラックススペースなのだ。