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使えば使うほど愛着が出てくる薪ストーブの魅力

2009年1月17日

  • 筆者 カナダ・椋本百合子 家族のホッとスポット

写真薪割り機を使って、薪を割っているところ写真炎が赤々と燃える薪ストーブ写真薪ストーブはリビングの中心写真子供たちが手伝って、木を切り出している

 一昨年に購入した家に薪ストーブがあった。裏庭にはポプラなどの雑木林のおまけ付きである。火災保険に加入する際に、保険会社の人が薪ストーブの査定に来た。前の所有者が8年前に買ったものだったが、煙突の状態もよく、無事火災保険に加入することができた。

 知り合いに薪ストーブの愛用者が多いこともあって、薪の準備やストーブのメンテナンスの方法などは知っているつもりだった。寒い冬の日に外から帰ってきて、パチパチと燃える薪ストーブの前でホットチョコレート(ココア)をすする様子が目に浮かぶ。冬が待ち遠しくなった。しかし、思ったより薪の準備に手間がかかった。イソップ童話のアリのように夏に汗をかきながら、チェーンソーで木を切って、丸太を運び出す。秋には丸太を輪切りして、一家総動員で薪割り機で割って、物置に積み上げていく。一年の約半分が白銀の世界のカナダ。用意する薪の量は半端ではない。どうにかして、雪が降る前に物置いっぱいに薪を積み上げることができた。

 カナダの子供たちもティーンエージャーになると、親よりも友達と過ごす時間が長くなる。たまに家にいると思ったら、ゲームやパソコンをしたり、楽器を弾いたりしている。移動中の車内では、やけに静かだと思って後ろの席を振り返ると、3人それどれがイヤホンをつけて好みの音楽を聴いている。手はかからなくなったが、こちらは空の巣症候群の予備軍に入ったようだ。

 それでも、雪の降る寒い夜に薪ストーブが燃えていると、ひとり、ふたりとストーブのまわりに家族が集まってくる。セントラルヒーティングなので家中どこも暖かいのだが、夏のキャンプファイヤーのように、直火は暖かいだけでなく、人を惹きつける何かがあるようだ。本を読んだり、パソコンをいじったり各自好きなことをしているが、人数がそろえばトランプやボードゲームで遊ぶこともある。

 薪の準備や道具、メンテナンスに時間とお金がかかる薪ストーブであるが、使えば使うほど愛着が出てくる。誰かが「火はいつまで見ていても、見飽きることがない。海岸で波が打ちよせて、引いていくのを見ているようにね」と言っていた。カナダの雪解けはまだまだ遠い。薪ストーブの炎はかなりの癒やし系でもあるようだ。

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