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2012年4月11日
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「世界のウチ」

これは私の犬じゃない

〈ペットと暮らそう〉 ペルー・原田慶子

写真:ペット関連グッズが幅を利かせるリマ市内のスーパー拡大ペット関連グッズが幅を利かせるリマ市内のスーパー

写真:なかなか個性的なワンちゃん用のおもちゃたち拡大なかなか個性的なワンちゃん用のおもちゃたち

写真:自由に走りまわれる公園では、ペットたちも楽しそう!拡大自由に走りまわれる公園では、ペットたちも楽しそう!

写真:落とし物を拾うためのビニールを手に、今日も散歩へと出かけるシルビアとその愛犬拡大落とし物を拾うためのビニールを手に、今日も散歩へと出かけるシルビアとその愛犬

 ここ数年ペットブームに沸くリマでは、戸建てのみならずアパートで犬を飼う人が増えてきた。今では街の至るところにペットショップや動物病院が立ち並び、公園は愛犬を散歩させる人の姿が一日中絶えることがない。

 リマの犬たちを見ていて感心するのが、無駄ほえする犬が少ないことだ。すれ違いざまに突然ほえかかってくる犬はまずいない。飼い主のそばを離れず、軽い足取りで歩いていくお利口なワンちゃんが多いのだ。

 これには、犬のトレーニング費用が手ごろなことも関係しているだろう。友人は、愛犬のトレーニングを1回1時間、週3回というパターンで依頼していたが、費用は1回あたりたった900円ほど。このお値段で犬を遊ばせつつバランスよくしつけてくれるのだから、利用しない手はない。普段の散歩は歩いて終わりだが、プロはボールなどの小道具を使って愛犬を思いっきり走らせてくれる。おかげでアパート暮らしのストレスも発散させてあげられる。

 アパートの隣人シルビアも愛犬家のひとりだ。彼女はブルドッグを飼っているが、1日数回は外に連れ出し、近くの公園をのんびりと散歩させる。落とし物もちゃんと拾っている。彼女のブルドッグはとても人懐っこく、私を見るとハグハグと言いながらすり寄ってくるところが可愛らしい。アパート内でほえることもなく、特に問題ないように思われた。

 しかしアパートの住人会議で、このワンちゃんが大問題になったことがある。私自身がペットを飼っていなかったため気がつかなかったが、アパートの規約に「ペット禁止」とはっきり書かれていた。以前からシルビアと仲たがいをしていた別の住人が、「その犬をなんとかしなさいよ!」とシルビアに詰め寄った時のこと。彼女は平然とこう答えた。

「私は娘の犬を預かっているだけ。私の犬じゃないからこのアパートには関係ないわ」

 これには一同参ってしまった。預かっているといっても、実際にはもう5年も飼い続けているではないか。その後も激しいやりとりが続いたが、結局はシルビアが勝ち、かのブルドッグは今もハグハグと言いながら、アパートの階段を上り下りしている。

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