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2012年11月28日
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「世界のウチ」

DIYで一家だんらん

〈娯楽で極楽〉 イギリス・ギブソンみやこ

写真:息子の部屋の内装。DIYの作業の過程やコツを伝授しながら、天井とワードローブにペンキを塗り、壁には無地の壁紙を張る拡大息子の部屋の内装。DIYの作業の過程やコツを伝授しながら、天井とワードローブにペンキを塗り、壁には無地の壁紙を張る

写真:ペンキで「HELP!」と落書きした文字を塗りつぶしていく息子。ペンキの色は息子が選んだ拡大ペンキで「HELP!」と落書きした文字を塗りつぶしていく息子。ペンキの色は息子が選んだ

写真:庭のウッドデッキの土台づくり。DIYショップにはウッドデッキ用の材料が豊富に取りそろえられている拡大庭のウッドデッキの土台づくり。DIYショップにはウッドデッキ用の材料が豊富に取りそろえられている

写真:ウッドデッキにガーデンベンチを置き、花を飾ると、新しい一家だんらんの場所が完成拡大ウッドデッキにガーデンベンチを置き、花を飾ると、新しい一家だんらんの場所が完成

 イギリスの地方公務員であるわたしの夫の有給休暇は年間33日。消化率は100%。1週間の就労時間数は37時間。民間の会社であってもそう大きな違いはない。その一方で、残業がなく、基本給に上乗せになる収入がない。しかもロンドンの金融街の銀行マンか大企業の重役クラス以外、一般の労働者にはボーナスという制度はないので、この時期になれば家計にまとまったお金が転がり込んでくるという当てもない。

 イギリスでDIYが盛んな理由はそのような背景に裏打ちされているようにも思われる。ところが、余剰時間を使った家計費の節約のほかに、DIYには一家だんらんの時間を作り出すという役割もあるのだ。

 イギリスに限ったことではないだろうが、ティーンエージャーにもなると子供たちは部屋にこもるか友達とつるんで外出する。わが家も息子の顔を見るのは食事をともにする時間くらいになってしまった。2、3年前までは、夕食後はいっしょにリビングのカウチでくつろぎ、同じテレビ番組や映画を見たものだが、各個人がパソコンを持つようになるとそれぞれが自分のパソコンに向かうようになった。テレビ番組や映画もそれぞれの好みのものをパソコンで見る。いよいよ家族共通の話題にこと欠くことになる。

 だからというわけではないが、息子にもDIYの手伝いをさせるようになった。小さな子供時代には邪魔になってよけいな仕事を作ってくれるぐらいだったが、技術はないにしろ力仕事の助けにはなる。裏庭の物置の組み立て、ウッドデッキの敷設には買い出しから実際の作業までを手伝い、大いに貢献した。息子の部屋の改装は、息子自身が出したアイデアをもとに一家でデザインを決定し、共同作業で行った。

 共同作業場となった息子の部屋へは、改装以後も親が気軽に訪れるようになった。部屋にこもっていた息子も自分が手を貸してできあがった庭のウッドデッキに降りてきては日光浴などするようになった。そのウッドデッキのベンチに腰かけて、夫はわたしや息子に問う。「さて、次は何にとりかかろうか?」「玄関と階段の壁のペンキ塗りかな」「どんな色がいい?」「黄色かな」「緑もいいんじゃない?」今年も、夫の年休はまだまだ残っている。

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