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名人戦


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「序盤から少し打ちやすかった」と語る依田紀基名人
「序盤から少し打ちやすかった」と語る依田紀基名人=25日午後5時45分ごろ
「序盤から悪すぎてどうしようもなかった」と語る山下敬吾挑戦者
「序盤から悪すぎてどうしようもなかった」と語る山下敬吾挑戦者=25日午後5時45分ごろ
解説役の小松英樹九段(右)と聞き手の矢代久美子五段
大盤解説会場の対局場モニターを注視する、解説役の小松英樹九段(右)と聞き手の矢代久美子五段=25日午後3時40分ごろ
武宮正樹九段(右)らと語り合う王銘エン王座
立会人の武宮正樹九段(右)らと語り合う王銘エン王座。独自の囲碁理論を開陳した近著「ゾーンプレス パーク」(日本棋院刊)は検討室でも話題に=25日午後3時ごろ
記者室の碁盤で検討する河合将史四段、矢代久美子五段、王唯任四段(左から)=25日午後0時50分ごろ
記者室の碁盤で検討する河合将史四段、矢代久美子五段、王唯任四段(左から)=25日午後0時50分ごろ
記者室に見学に来た稲葉禄子アマ六段
記者室に見学に来た稲葉禄子アマ六段=25日午前10時半ごろ
囲碁名人戦第2局2日目、封じ手の66手目を打つ依田名人=25日午前9時5分
囲碁名人戦第2局2日目、封じ手の66手目を打つ依田名人=25日午前9時5分
封じ手の封筒を確かめる立会人の武宮正樹九段
封じ手の封筒を確かめる立会人の武宮正樹九段=24日午後5時半ごろ
第1手を打ち下ろす山下敬吾挑戦者
囲碁名人戦第2局、右上隅小目に第1手を打ち下ろす山下敬吾挑戦者=24日午前9時、写真はいずれも新潟市のホテル新潟で

第2局

 9月24、25日 ホテル新潟(新潟市)
黒 山下敬吾挑戦者   白依田紀基名人

依田名人、猛攻しのぎ連勝

 新潟市のホテル新潟で打たれていた第28期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は2日目の25日午後5時34分、白番の依田紀基名人(37)が挑戦者の山下敬吾棋聖(25)に176手までで中押し勝ちし、2連勝した。第3局は10月1、2の両日、島根県出雲市の武志山荘で。

 挑戦者の猛攻を名人が巧みにしのぎ、自在な打ち回しで完勝した。

 中央黒79で攻めに転じた山下棋聖。右辺黒85からの攻勢で、検討室の棋士がドキッとする場面があった。だが名人は攻め立てられても冷静で、中央の不安定な白石の安全を確保。逆に右辺で黒を脅かしつつ、リードを失わなかった。

 解説の小林覚九段は「右辺白56の踏み込みなど名人の頑張りと、挑戦者に力を出させないうまさが光った。挑戦者は序盤に左辺で黒7を抜かれたのと、右辺の黒57が堅すぎたのが惜しまれる」と話した。

 持ち時間各8時間のうち、残り時間は名人1時間8分、棋聖3分。

 <依田名人の話> 序盤から打ちやすくなった。中央の白は取られないとは思っていた。

 <山下棋聖の話> 序盤が悪すぎてどうしようもなく、いつまでたっても良くならなかった。



山下猛攻、勝負どころ迎える

 中央と下辺のからみ攻めを狙った山下棋聖の攻勢が続く。黒111に依田名人が白は112と下辺を備えた。検討室では「白114、116が好手で中央のシノギは容易」との見方だった。だが、黒121、123と眼形を脅かすに至って「おもしろくなってきた」と小林覚九段、王銘エン王座らの研究にも熱が入る。依田名人は、しきりに残り時間を気にし始めた。


名人が地で先行 山下は攻め

 新潟市のホテル新潟で打たれている第28期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は、25日午前9時から2日目を打ち継いだ。前日、依田紀基名人(37)が封じた白66は右下「15の十八」。「この一手」と予想されたハネだ。

 挑戦者の山下敬吾棋聖(25)、依田名人の順で対局室に入り、立会人・武宮正樹九段の指示で、前日打たれた手順を両者が並べ直した。

 山下棋聖は黒69から手筋を放って黒石のつながりを確かめ、中央黒79から白石の攻めに転じた。

 依田名人は左下白76から78と地合いで逃げ切る姿勢。黒85から右辺の競り合いが始まり、依田名人が白96手目を考慮中に昼の休憩に入った。

 解説の小林覚九段は「黒69は右辺の白石を強くさせて損な手だが、やむを得ない。名人は地で先行し、挑戦者は攻めにかける。中央と下辺の白、右辺黒の双方とも不安定な石を巡る攻防が勝敗を分けそう」と話した。


依田名人が66手目を封じる

 新潟市のホテル新潟で始まった第28期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は24日午後5時30分、白番の依田紀基名人(37)が66手目を封じて1日目を終えた。持ち時間各8時間のうち、消費時間は依田名人3時間15分、挑戦者の山下敬吾棋聖(25)が4時間15分。

 左上黒19から実利重視に転換した山下棋聖は午後になって上辺黒45、右辺黒57など堅実な着手を選ぶ。確定地は少ないが、力をためている。

 対して依田名人は相手の出方に自然に応じつつも、右辺で白56と迫るなど普段のイメージとは異なる積極性を見せる。検討室の棋士から「両者とも持ち味とは逆で、展開が予想しにくい」との声が再三上がった。

 解説の小林覚九段は「細かいヨセ勝負になりそう。黒は右辺の上、白は中央上と下辺が不安定。双方の弱い石をめぐる攻防が2日目の焦点」と話した。


名人左右、挑戦者前後……対局中の姿勢

 午後に入って進行が遅くなる。依田名人は扇子をもてあそび、脇息にもたれかかって体を左右に揺するしぐさ。正座を崩さぬ山下挑戦者は前のめりに構えたり、時折疲れたように背もたれに寄りかかることも。


小松英樹九段、ユーモア交え大盤解説

 対局場のある新潟市のホテル新潟では、午後2時から小松英樹九段による大盤解説会が開かれた。ユーモアを交えながら、地元ファンらに初手からの手順を解説した。

 小松九段は依田名人と同世代で「依田さんの顔を見れば形勢が分かる気がする」という。この日の「顔判断」はなかったが、依田名人が序盤、空き隅を占めずに白4とカカったことについて、「依田さんは、気合が入った、ここ一番という時には必ずカカります」と話した。

 解説中に打たれた山下棋聖の黒45は「相当な辛抱の一手」と評した。


熟慮重ねる挑戦者

 依田名人が34手目を考慮中に昼食休憩に入った。午前中の消費時間は山下棋聖(黒)1時間44分、依田名人(白)1時間16分。依田名人が白4に20分考えた以外は、すべて10分以内に打っているのに対して、山下棋聖は黒15に20分、黒19に18分、黒21に22分と考慮を重ねながらの進行が続く。

 黒15では16の四とつなぐ手もあった。控え室の小林覚九段や小松英樹九段らは「どっちかな」と議論沸騰。山下棋聖はノビ、模様を張る進路を選んだ。

 解説の小林覚九段は「名人は自然な着手でバランスを取り、挑戦者は途中から実利を意識したのが特徴だ」と話した。午後1時、昼休憩をはさんだ後、対局を再開した。午後の第一着は依田名人の白34カタツキだった。


黒の厚み、白の実利

 依田紀基名人(37)先勝で迎えた第28期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は24日午前9時から、新潟市のホテル新潟で始まった。

 定刻6分前に羽織はかまの依田名人、やや遅れて背広の挑戦者・山下敬吾棋聖(25)が対局室に入った。

 立会人の武宮正樹九段が「時間になりました」と促すと、山下棋聖は黒1を右上小目にそっと置いた。依田名人は冷たい水をグラスについで飲み干すなど、3分かけて白2を左下の星へ。

 棋聖は黒5を右下星に構え、3隅に先着。右上隅で最初の折衝が始まった。名人が安定を図ったのに対し、棋聖は黒15から17と模様含みの進行。続く左辺の折衝で黒の厚み、白の実利の展開となった。

 解説の小林覚九段は「名人は自然な着手、挑戦者は碁盤を大きくとらえて自分らしい碁を打とうとしている」と話した。


(03/09/25)





名人戦名局百選 【四十六】大竹、決めそこなって、勝負は混沌――第9期名人戦七番勝負第5局
 大竹の名人復帰が確実と思われた場面もあったが、決めるべきところで大竹に決定的なミスがとび出す。大竹は最善をつくせなかった。趙は3連敗後の2連勝。この一局で完全に流れが変わった。(解説より)   「名人戦名局百選」ご案内ページへ






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