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| 「1日目は悪いと思った。右上で黒模様を荒らした時、ようやく勝ちが見えた」と振り返る依田紀基名人=16日午後7時15分ごろ |
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| 「最初が甘すぎました」と語る山下敬吾棋聖=16日午後7時15分ごろ |
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| 長考の合間に詰め碁の問題を考える、石田芳夫九段(左)と中野寛也九段 |
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| 「なかなか上手にならなくて」と照れながらも、テレビ解説のコツを熱心に聞く青葉かおり四段 |
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| 昼ご飯のメニューは温かい細うどんに天ぷら、ひつまぶし、酢の物に香の物、果物。対局者それぞれの自室に用意された |
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| 名人が宿泊している貴賓室「黄金崎」には、今夏専用の露天風呂が増設された。同時に5、6人入れる大きな浴槽を、日傘やアジア風の魔除け人形が囲む独特のしつらえ。高級和風旅館「あたみ石亭」の中で異彩を放つ |
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| 山下棋聖の封じ手は13の十七。盤面に見入る依田紀基名人=16日午前9時過ぎ |
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| 打ち水された飛び石伝いに対局室に向かう山下敬吾棋聖=16日午前8時50分ごろ |
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| 検討室では立会人の岩田達明九段(右)と新聞解説担当の中野寛也九段らが様々な変化を研究=15日午後2時20分ごろ |
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| 対局室、検討室、記者室はそれぞれ別棟。間違えて記者室に顔を出した青葉かおり四段、ネット中継画面に見入る。白12のコスミツケに「珍しいですね」=15日午前11時20分ごろ |
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| 初手を右上隅星に打ち下ろした山下敬吾棋聖。右端は立会人の岩田達明九段=15日午前9時過ぎ |
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| 対局室に向かう依田紀基名人=15日午前8時55分ごろ |
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| 浴衣姿でくつろいだ雰囲気の中、対局室を検分する依田名人(左)と山下棋聖=14日午後5時半ごろ、静岡県熱海市のあたみ石亭で |
第4局 |
10月15、16日 あたみ石亭(静岡県熱海市) |
山下敬吾挑戦者
依田紀基名人
静岡県熱海市の「あたみ石亭」で打たれていた第28期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第4局は2日目の16日午後7時11分、白番の依田紀基名人(37)が挑戦者の山下敬吾棋聖(25)に232手までで3目半勝ちした。対戦成績3勝1敗で、名人4連覇にあと1勝と迫った。第5局は22、23の両日、甲府市の常磐ホテルで。
相手の模様を巧みに削った依田名人が、接戦をものにした。中央で消しに出た白62が好点。中央の黒模様を制限しつつ、右上白110、112から一帯の黒勢力圏を荒らして勝利を引き寄せた。
山下棋聖は左上の不安定な黒石を黒87、89でしのぎ、中央の白を攻めながら下辺にも地を広げたが一歩及ばなかった。
解説の中野寛也九段は「名人の緩急自在の打ち回しが光った。棋聖も特に悪い手はなく、目いっぱい頑張った。名人のうまさが紙一重、上回った」と話した。
持ち時間各8時間のうち、残り時間は名人1分、棋聖4分。
依田名人の話 1日目は悪いと思っていた。右上を荒らして、ようやく勝ちが見えた。
山下棋聖の話 最初が甘すぎ、中央も地がつきそうになかった。次は自分の力を出し切りたい。
中央の攻防は、左上黒の死活問題にまで発展したが、黒89で一段落。黒は83、85で白2子を切り離して、今度は下辺の模様が大きくなった。
白90から、その下辺へと焦点は移った。午後3時40分ごろ、検討室ではNHK衛星放送解説担当の石田芳夫九段らが、ヨセまでの想定図を作って形勢判断をしていたが、黒勝ちと白勝ちの両方の図ができた。石田九段は「つまり、微妙だね」と一言残して、午後4時から始まる放送のために席を立った。
午後の第一手は黒67コスミだった。検討室では、この手で72辺りから包囲して攻める変化が研究されていたが、山下棋聖は、右辺の模様を囲いながら、白の形を崩す作戦を選んだ。「外からでは攻め切れないとみたのでしょう」と岩田達明九段。対する依田名人は強気のさばきを展開。白74の3本ナラビは左上黒の連絡の薄みを狙っており、中野寛也九段は「さばきというよりは、むしろ攻めの一手」。
2日目午前中は、封じ手の後、5手しか進まなかった。依田名人が白62から黒模様の消しに向かい、中央で緊迫した攻防が始まっている。45分かけた山下棋聖の黒63に、依田名人は1時間10分で白64。検討室では「白が深く入ってきた」との評判だった。効果的な攻めで模様を地にしたい黒と、そうはさせまいとする白、双方必死のところだ。 昼の休憩の後、対局は午後1時に再開された。再開時点での両者の残り時間は、山下棋聖(黒)3時間13分、依田名人(白)2時間16分。
午前中、検討室はリラックスムード。長考の合間に石田芳夫九段は詰め碁の問題を検討していた。中野寛也九段も加わり、囲碁ソフトの話などで盛り上がる。青葉かおり四段はテレビで解説する時のポイントを取材、盤面解説の合間に棋士の日常を織り込むようアドバイスされていた。
「日中も家にいるので、30代の男性棋士は怪しい目で見られることもあるようですね」と青葉四段。
静岡県熱海市の「あたみ石亭」で打たれている第28期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第4局は、16日午前9時から2日目を打ち継いだ。
依田紀基名人(37)、やや遅れて挑戦者の山下敬吾棋聖(25)が対局室に入った。立会人・岩田達明九段の指示で前日の60手を並べ直した。山下棋聖が18分かけて封じた黒61は、右下のコスミツケ。右下の白石を分断する予想された手だ。
名人は20分あまりで、白62を天元右下に。中央の黒模様を消しに出た。これを見た棋聖は長考に沈み、45分かけて黒63と右側に受けた。今度は名人が白64に1時間10分も投入。勝負どころで両者の読み比べが続く。
棋聖が黒65と背後から迫った後、67手目を考慮中に昼の休憩に入った。再開は午後1時。消費時間は白5時間44分、黒4時間47分。
解説の中野寛也九段は「黒63は攻めと右辺の守りも兼ね、黒65は迫力満点の攻勢だ。中央白のさばきと、黒の攻めが焦点」と話した。
(03/10/16)
静岡県熱海市の「あたみ石亭」で打たれている、第28期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)第4局は15日午後5時35分、黒番の山下敬吾棋聖(25)が61手目を封じ、1日目を終えた。
持ち時間各8時間のうち、消費時間は山下棋聖3時間31分、白番の依田紀基名人(37)4時間4分。対局は16日午前9時から再開され、同日夜までに決着する。
白30ツケからサバキを求めた依田名人に対して、黒31は46分の長考。白44まで実利対厚みの対比がより鮮明になった。途中、黒39の二段バネでは40ノビもあったが、山下棋聖は先手を取って45のハサミを急いだ。黒49と止めて右辺の模様が大きくなってきた。
上辺一帯での白のサバキが焦点となった局面。依田名人が白26とブツカると、検討室の岩田達明、中野寛也両九段から「へえー。力強いね」と感嘆の声。右上隅にカカる変化を研究していた矢先だっただけに、名人の直接行動を「線の太い手」「堂々の逃げ出しだね」などと評した。
昼の休憩の後、午後1時に対局が再開された。
午前中は左上隅の折衝を中心に黒23まで進んだ。白12のコスミツケはひねった一手。ふつうに17と受け、黒が8の一子をカケる進行は右辺9に先着している黒の注文だ。白が実利を取り、黒が勢力を張る互いの持ち味の出た分かれになった。
午前中の消費時間は山下棋聖(黒)1時間20分、依田名人(白)1時間40分。
依田紀基名人(37)が挑戦者の山下敬吾棋聖(25)を2勝1敗とリードして迎えた第28期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第4局は15日午前9時から、静岡県熱海市の「あたみ石亭」で始まった。
定刻5分前に背広の山下棋聖、続いて羽織はかまの依田名人が対局室に入った。
立会人の岩田達明九段が「時間になりました」と促すと、山下棋聖は黒1を右上星へ。依田名人は白2を左上星に構えた後、今期シリーズで初めて双方二連星の出だしとなった。
棋聖は左下と左上のカカリで様子を見ながら、黒9と右辺の大場に足早に先行。名人の左上白12から最初の折衝が始まった。
解説の中野寛也九段は「挑戦者は二連星から黒9まで何局か打った例がある。白12は黒の注文をはずした工夫した手。気合を感じる」と話した。
(03/10/15)
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