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10月13、14日 札幌グランドホテル(札幌市)
<2日目> 1日目へ
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張本因坊勝ち再びタイに
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260手完、張本因坊が7目半勝ち (クリックで拡大)
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2勝目を上げ、碁盤を見つめる張本因坊
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2敗目を喫し、落胆する依田名人
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「ひどい手だった」と、対局を振り返る依田名人。張本因坊は表情を変えず、碁盤を見つめていた
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張栩(ちょう・う)本因坊(24)が逆転勝ちで、再びタイに――。札幌市中央区の札幌グランドホテルで打たれていた朝日新聞社主催の第29期囲碁名人戦七番勝負第4局は、14日午後7時23分、黒番の挑戦者・張本因坊が260手までで依田紀基名人(38)に7目半勝ちし、対戦成績を2勝2敗のタイとした。持ち時間各8時間のうち、残り時間は名人1分、本因坊2分。第5局は21、22の両日、静岡県伊豆市の「鬼の栖(すみか)」で。
本因坊は中盤非勢に陥りながらも、名人の一瞬のミスをとらえて2勝目を挙げ、第2局に続きタイにこぎ着けた。
2日目再開後の下辺黒67、69がやや薄い手で、形勢は白に傾いた。しかし本因坊は中央黒79の切りから、果敢なしのぎ作戦に出た。思い切った乱戦志向が名人のスキを誘ったか。右上白116に本因坊は黒117と右上の白を鋭く攻め立て、一挙に反転攻勢。そのまま大差で逃げ切った。名人は終盤「何やってんだ」と激しくぼやき続けた。
解説の王銘エン九段は「白116では123とアテたあと、118の右に備えていればリードを保てた。名人は右上の死活を安易に考えていたようだ」と話した。
〈依田名人の話〉 白94で167のところに打てば負けようがなかった。この碁を負けるとは、ひどすぎる。
〈張本因坊の話〉 下辺打ち込みの良しあしは全然分かってなかった。黒79で、さらに悪くしたはずだが……。
勝負左右する読み合い
右上の白が126までで生き、黒が右辺129と打って、いったんはヨセ勝負へと
進んだ。ところが、左辺白132のスベリに黒133とツケ、白134ハネ、黒13
5と切って、のっぴきならない展開に。黒は、左辺から中央に伸びた白の大石の三目
ナカデも視野に入れる。
白134ハネに、黒は136と引く選択肢もあった。それならばヨセ勝負が続いた
だろう。検討室の大矢九段は「本因坊は、厳しい手を選ぶよね」。両者とも、持ち時
間が残り少なくなった終盤、勝負を左右する読み合いが続く。
名人「ひどい」
依田名人、140手目を考慮中に「あー、ひどいなあ。なんすか、これ」。扇子を
せわしなく振る。
「事件だ」「逆転か」
午後1時の再開後、検討室では「白リード」の意見で固まりかけていたが、右上黒113に白114とハネて黒115と切らせ、白116と打ったために、名人が自ら窮地を招くことになった。隅の死活が大問題で、外側の黒が丈夫ならば、部分的には生きがないというのだ。検討室は「事件だ」「逆転か」と騒がしくなった。
対局場からは空中庭園
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対局場から望める屋上庭園。周囲はビルに囲まれている
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囲碁名人戦が6年ぶりに開催された札幌市は、13、14日とも秋空が広がった。
第4局が開催されている札幌グランドホテルは、1934年創業。市の中心部を貫く大通公園の近くにある。対局場の和室はホテルの4階にあり、純和風の屋上庭園が望める。ナナカマドの実が、赤く色づいている。
名人戦をサポートしている女性スタッフは「対局中にお茶を出すときが、震えるほど緊張しました」。同ホテル販売一課の神宮務さん(33)は「脇息など純和風の備品は少なくなっていて、探すのに苦労しました。囲碁のビッグタイトルの開催は初めて。楽しみにしていました」と話していた。
「決断の一手」
第4局の2日目は「黒の薄みが気がかり」との見方が検討陣から出る最中、本因坊は22分かけて黒79と切断。上方の白を取り込み、あとはしのぎにかける思い切った作戦だ。名人が84手目を考慮中に昼の休憩に入ったところで、解説の王銘エン九段は「黒79は決断の一手。左辺と下辺の不安定な黒は、しのぎ勝負にかけた。黒は抜き差しならない局面、白は着手の選択の幅が広い」と話した。
昼食は稲庭うどんと天婦羅
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稲庭うどん御膳
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札幌で打たれている、第29期囲碁名人戦七番勝負の第4局2日目は、依田名人が84手目を考慮中に昼食休憩に入り、午後1時に再開された。 昼食休憩までの両対局者の消費時間は、依田名人が5時間50分。張本因坊は4時間44分。
2日目に両対局者に供された昼食は、稲庭うどん、細巻といなりの盛り合わせ、小鉢、天婦羅(きす、海老、しいたけ、南瓜)、香の物だった。
両者の人柄も「解説」 会場で大盤解説会
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第4局を解説する祷(いのり)陽子五段と大矢浩一九段
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第4局が開かれている札幌グランドホテルでは、対局中の2日間、大矢浩一九段と
祷(いのり)陽子五段による大盤解説会(協力・札幌グランドホテル)が開かれてい
る。14日午前10時半から始まった解説会には約40人のファンが集まった。
両プロは両対局者の人柄にも触れながら、戦況を分かりやすく説明した。大矢九段
は張本因坊について「個性的な人。こだわりのある打ち方をして、真似をする人があ
まりいない」。依田名人については「気合いによって服装が変わる。とてもわかりや
すい人です」と場内を笑わせた。
本因坊、大胆な打ち込み 囲碁名人戦第4局2日目
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武宮九段が封じ手を読み上げ、対局が再開された
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札幌市中央区の札幌グランドホテルで打たれている朝日新聞社主催の第29期囲碁名人戦七番勝負第4局は、14日午前9時から2日目を再開した。
依田紀基名人(38)と挑戦者の張栩(ちょう・う)本因坊(24)が前日打った63手までを並べ直したところで、立会人の武宮正樹九段が封じ手を読み上げた。
依田名人が封じた白64は上辺の引き。予想にあった堅実な一手だ。名人は先手を取って白66で、最後に残された下辺の大場に回った。本因坊は少し考えて黒67と打ち込み、検討室では「激しくなりそうだ」と驚きの声があがった。
検討陣がかたずをのんで見守るうち、名人は白68から74まで下辺を渡り、本因坊は黒69、77と上方に飛び出した。
解説の王銘エン九段は「黒67は予想しなかった大胆な打ち込み。じっくりした運びの展開が、いっぺんに急になった。黒は75と地でがんばり、白は下辺と左辺黒の薄味をにらむ。一手ごとに局面は変化しそう」と話した。
(04/10/14)
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