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井山挑戦者が勝ち、2勝1敗に 囲碁名人戦第3局2日目

2009年9月25日

図拡大最終図(1〜246手)

写真棋士たちの検討にも熱がこもる=兵庫県宝塚市の宝塚ホテル

写真宝塚大劇場=兵庫県宝塚市

写真封じ手用紙と封筒。井山八段の封じ手は10の十五のアテだった

写真張栩名人(右から2人目)に封じ手を示す立会人の坂口隆三九段=兵庫県宝塚市の宝塚ホテル

●両対局者の感想

 井山挑戦者の話 1日目の封じ手のあたりでは悲観していて、やるしかないと思った。最後はぎりぎりでしのげた。運が良かった。

 張名人の話 白98とアテられる手を軽視していた。白98に黒164と取っていればよかった。その後はなかなかチャンスがなかった。 

●井山挑戦者が2勝目

 午後6時22分、挑戦者の井山裕太八段(20)が張栩(ちょう・う)名人(29)に246手までで白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗とした。持ち時間各8時間のうち残りは名人40分、挑戦者2分。第4局は10月7、8の両日、仙台市である。

●息づまる終盤戦

 午後6時、対局も終盤を迎え、テレビ中継の画面を検討室の棋士たちが食い入るように見つめている。

●井山挑戦者、秒読み

 井山挑戦者は持ち時間が残り6分。秒を読まれている。張名人の残りは1時間30分。

●大盤解説、ぎっしり

 午後2時から宝塚ホテルで関西棋院の今村俊也九段(解説)と日本棋院関西総本部の井澤秋乃四段(聞き手)による大盤解説が始まった。会場はファンら約150人でぎっしり。

 今村九段は「張名人の黒87は、一気に勝負を決めにきたのでは、と思わせる気迫あふれる一手だった。これに対して、井山挑戦者が右上に白98としたのも、すごい手」と熱戦のもようを解説した。

●井山挑戦者が優勢に

 封じ手直後の張名人の黒87は厳しい手だったが、その後、名人は右上のコウ立てで損をした。井山挑戦者の放った右上の白98が好手で、この手を機に、挑戦者が優勢となっている。

●検討室にも熱気

 対局場の宝塚ホテルには井山挑戦者の師匠である日本棋院関西総本部所属の石井邦生九段のほか、山田規三生(きみお)九段、後藤俊午(しゅんご)九段、関西棋院の今村俊也九段、瀬戸大樹七段らが集まり、検討にも熱気がこもってきた。

 宝塚市に住む石井九段はまな弟子・井山挑戦者の戦いぶりについて「第2局に勝って流れを引き寄せたかなという感じがした。第3局もぜひ頑張ってほしい」と話した。

 第3局については「封じ手ぐらいまでは、井山が少し苦しいかなと思ったが、現在は難しい局面になっている。張名人の黒87は乾坤一擲(けんこんいってき)というか、肺腑(はいふ)をえぐるような一手だと思ったが、その後も井山はけっこううまく戦っている」と評した。

 宝塚と井山挑戦者の思い出について、石井九段は「井山が小さいころは、うちに泊まったこともあります。井山がプロ入りする前、一緒に宝塚市にある中山寺にお参りに行ったこともあります」と振り返った。

 「わが道を行き、堂々と、自分の打ちたい手を打っている」と、師匠は弟子の活躍ぶりをうれしそうに話した。

●対局再開

 午後1時、対局が再開された。午前中からのコウ争いが続いている。

●昼の休憩に

 張名人が125手目を考慮中に昼の休憩に入った。持ち時間各8時間のうち、残りは名人4時間2分、井山挑戦者1時間28分。

●コウ争い

 黒93から中央でコウ争いが始まった。攻める名人も右上で損をしながらの攻撃なので、リスクを背負い気の抜けない局面だ。挑戦者も下辺黒への反撃をうかがっている。

●険しい局面に

 名人の黒87が厳しいアテ返しで、検討室の棋士から驚きの声があがった。コウ含みに下辺一帯の白を攻め立て、あわよくば切断をねらう。これに対して、挑戦者も正面から受けて立つ。局面は険しくなり、再開後すぐに勝負どころにさしかかった。

●歌劇の街、タカラヅカ

 兵庫県宝塚市は歌劇の街だ。対局場の宝塚ホテルから歩いて10分ほどのところに、宝塚歌劇団の本拠地である宝塚大劇場(2550席)がある。初代の大劇場は1924年に誕生。現在の大劇場は93年に開場した。宝塚歌劇団の専用劇場で、南欧風の外観が印象的だ。

 大劇場近くにある宝塚音楽学校では、未来のスターを目指す生徒たちが制服姿で、朝から校舎の窓などを掃除していた。

 1926年に創業した宝塚ホテルにも宝塚歌劇ゆかりの「お宝」がある。玄関を入ると、03年の星組公演「王家に捧(ささ)ぐ歌」で、檀(だん)れいさんが着用したエジプト王ファラオの娘アムネリスの衣装がある。また、76年から81年まで使われた大劇場の緞帳(どんちょう)も。「騎士の門出」と題され、神戸市出身の洋画家・小磯良平さんが原画を描いた。

●2日目、対局再開

 張栩(ちょう・う)名人(29)と挑戦者の井山裕太八段(20)がそれぞれ1勝1敗で迎えた第34期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)第3局の2日目が25日朝、兵庫県宝塚市の宝塚ホテルで始まった。

 午前9時、立会人の坂口隆三九段の指示で1日目の85手までが並べ直された。井山挑戦者が前日封じた白86は、10の十五のアテだった。

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